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血圧が朝だけ高いのはなぜ?早朝高血圧の原因・対処法・予防法を徹底解説

血圧が朝だけ高いのはなぜ?早朝高血圧の原因・対処法・予防法を徹底解説。実は、朝だけ血圧が高くなる「早朝高血圧」は、気づかないうちに体に負担をかけている可能性があります。

日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」の内容を反映し、更新しました

執筆:薬剤師 五百川彰仁

「毎朝、血圧を測ると高めだけど、日中はそんなに高くない…これって大丈夫?」 そんなふうに感じたことはありませんか?

本記事では、早朝高血圧の原因や対策、日常でできる予防法まで、わかりやすく解説します。

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早朝高血圧とは?|朝に血圧が高くなる仕組み

早朝高血圧」とは、朝だけ血圧が高くなることのことをいい、普段血圧を測定していることで把握できます。

早朝高血圧は、気づかないうちに体に負担をかけている可能性があります。

血圧の日内変動と交感神経の影響

血圧は一日の中で変動し、起床時には交感神経の活性化によって上昇します。

交感神経は、体を「活動モード」に切り替える役割を持ち、朝の血圧上昇に関与。ただし、交感神経の働きが過剰になると「早朝高血圧」となり、脳卒中や心筋梗塞などの健康リスクが高まるおそれがあります。

診断基準と測定のポイント

早朝高血圧は、家庭での起床後1時間以内の血圧が135/85mmHg以上の場合に疑われます。複数日の測定を通じた平均で判断となりますが、自己判断は避け、かかりつけ医に相談しましょう。

夜間高血圧との違い

夜だけ血圧が高い」状態は、睡眠時無呼吸症候群腎機能低下などの疾患が関与する「夜間高血圧」で、早朝高血圧と同様にリスクが高く、家庭での朝と夜2回の測定が推奨されます。

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放置すると危険?早朝高血圧が引き起こす健康リスク

脳心血管疾患との関連

早朝の血圧上昇は、脳卒中や心筋梗塞などの発症リスクを高めることが報告されています。特に高齢者血管の柔軟性が低下しやすく、注意が必要です。

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ガイドラインから見るエビデンス

日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、正常高値血圧(収縮期血圧120~129mmHgかつ拡張期血圧80mmHg未満)レベル以上になると脳卒中や心筋梗塞などの脳心血管リスクを高まるとされています。特に、すでに脳心血管疾患を発症している人や、糖尿病・慢性腎臓病などの合併症を持つ人など、脳心血管疾患の再発や重症化リスクが高い患者では、130/80 mmHg未満に抑えることが効果的とされています。※1

主な原因は?生活習慣と病気の影響

交感神経と生活習慣

ストレス、睡眠不足、塩分の多い食事、運動不足、喫煙・飲酒などの生活習慣は、交感神経を刺激し朝の血圧上昇を助長します。

自宅でできる対策と予防習慣

家庭血圧の記録を習慣に

毎朝、起床後1時間以内・排尿後・朝食前に測定し、条件を揃えて記録を続けましょう。1週間以上の平均値で傾向を見ます。

朝の血圧を安定させる生活習慣

日々のちょっとした習慣を見直すことで、朝の血圧上昇を穏やかにすることが期待できます。以下のポイントを意識して、できることから取り入れてみましょう。

  • 規則正しい睡眠
  • 塩分控えめな食事(1日6g未満)
  • 週3回以上の軽い運動
  • 朝の深呼吸やゆったりとした動作

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降圧薬の調整は医師と相談

朝の血圧が高い場合は、24時間作用型の薬や夜間内服などの調整が行われることがあります。必ず医師の指導を受けましょう。

アプリで血圧管理|Welbyマイカルテの活用

Welbyマイカルテ」は、朝晩の血圧や服薬状況を簡単に記録・グラフ化できる無料アプリです。血圧の推移を一目で把握でき、医師との情報共有にも便利です。

日々の健康管理を前向きに続けるきっかけにもなり、「紙に書くのは続かない…」「何から始めればいいかわからない…」そんな方こそ、まずはアプリで記録を始めてみてはいかがでしょうか?生活習慣病の予防にも役立ちます。

まとめ|早朝高血圧に気づいたら、今すぐ対策を

朝だけ血圧が高い状態は、重大な病気につながるかもしれません。放置せず、家庭での血圧測定や生活習慣の見直しを早めに行うことが大切です。

血圧を測定して一時的な数値だけを見るのでなく、継続して測定することで初めて傾向や変化に気づけることもあります。「最近ちょっと高いかも…」という小さな変化を見逃さないためにも、毎日の記録を習慣に。Welbyマイカルテなどのツールも活用し、今できることから始めてみましょう。

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※本記事の内容は、医療に関する一般的な情報を提供することを目的としており、個別の症例に対する診断や治療方法を示すものではありません。健康状態に関する具体的な相談やアドバイスが必要な場合は、必ずかかりつけの医師とご相談のうえ、適切な対応を検討してください。各自の健康状態やライフスタイルに合ったアドバイスを受けることが重要です。

◆参考文献
※1:日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」