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ヨーグルトは血糖値を下げる?効果・選び方と生活習慣改善のポイント

ヨーグルトは血糖値を下げる?効果・選び方と生活習慣改善のポイント

執筆:看護師 図司真澄

健康診断などで血糖値を指摘され、「食事を見直したほうがいいのでは」と感じたことはありませんか。なかでもヨーグルトは、手軽に取り入れやすい食品として血糖値対策に良いと耳にする機会も多いかもしれません。

ただし、ヨーグルトは選び方や食べ方によって、血糖値への影響が変わることがあります。

本記事では、ヨーグルトと血糖値の関係から、効果的な取り入れ方や生活習慣改善のポイントまでわかりやすく紹介します。

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なぜヨーグルトは血糖値に良いとされるのか?

ヨーグルトが血糖値に良いと聞いたことはあっても、「なぜ良いのかまではよく分からない」と感じている方も多いかもしれません。

ヨーグルトなどの発酵食品が、どのように血糖値に影響するのか見ていきましょう。

ヨーグルトが血糖値に影響する仕組み

ヨーグルトが血糖値に影響すると考えられている理由は、腸内環境やホルモンの働きなど、いくつかの要素が関係しています。

まず、ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える働きを持つ成分です。

腸内環境が整うことで、血糖値の調整に関わるホルモンの分泌を助け、インスリンの働きをサポートすると言われています(※1)。

また、善玉菌以外にも注目されているのが、「ホエイ」という成分。
ホエイとは、ヨーグルトの表面にたまる上澄みの液体に含まれている栄養成分で、食後にインスリンの分泌を促す働きがあるとされており、血液中の糖を細胞に取り込みやすくする作用が期待されています。

さらに、ヨーグルトには発酵によって生まれる乳酸が含まれていて、乳酸には、摂取した食事をゆるやかに小腸へ移動させる働きがあるとされており、その結果、小腸で糖が一度に吸収されるのを抑えるという効果も。そのため、食後の血糖値の急上昇を抑えることにつながると考えられています。

実際に、複数の大規模研究をまとめた解析では、ヨーグルトを日常的に摂取している人は、2型糖尿病の発症リスクが低いことが報告されています(※2)。

一方で、この研究では牛乳やチーズなどの他の乳製品では、2型糖尿病の発症リスクが低くなることは確認されていません。そのため、発酵によって生まれる善玉菌や腸内細菌の影響が関係している可能性があると考えられています。

このように、ヨーグルトは複数の働きを通じて、血糖値の上昇をゆるやかにする可能性がある食品といえるでしょう。

腸内環境を整えることと血糖値の関係

近年、「腸内環境」と「血糖値」の関係は重要なテーマとして注目されています。腸内のバランスが乱れると、血糖値のコントロールにも影響が出る可能性があると考えられています。

腸内には多くの細菌が存在しており、そのバランスが整っている状態が健康維持に重要です。ヨーグルトに含まれる善玉菌は、このバランスを整えるサポートをします。

腸内環境を整える食品はヨーグルトだけではありません。他にも、納豆・キムチ・味噌・ぬか漬けなどの発酵食品も同様に役立ちます(※1)。

さらに、野菜や海藻、豆類に含まれる食物繊維は善玉菌のエサとなるため、これらを一緒にとることで、より効果的に腸内環境を整えることが期待できるでしょう。

発酵食品と食物繊維などを摂って腸内環境を整えると、腸内で「短鎖脂肪酸」と呼ばれる物質が作られやすくなります。

この短鎖脂肪酸は、血糖値の調整に関わるホルモンの分泌を助けたり、血糖値の上昇を抑える働きが期待されます。

血糖値対策というと、特定の食品だけに注目しがちですが、大切なのは食事全体のバランスです。

ヨーグルトをきっかけに、発酵食品や食物繊維を意識した腸活を取り入れていくことが、より実践的な対策といえるでしょう。

血糖値対策におけるヨーグルトの活用法と生活習慣

血糖値対策におけるヨーグルトの活用法と生活習慣

ヨーグルトが血糖値に良いといっても、「どう食べるか」によって血糖値に与える影響も変わってきます。
取り入れ方のポイントを押さえつつ、生活習慣全体で考えることが大切です。

食べるタイミングと食べる順番のポイント

ヨーグルトは食べるタイミングや食べる順番を工夫することで、血糖値への影響をよりゆるやかにすることが期待できます。

例えば、食事の最初にヨーグルトを取り入れると、その後に食べる糖質の吸収がゆるやかになり、食後の血糖値の上昇を抑えやすくなります。

また、ヨーグルトを食べる時間帯に明確な決まりはありませんが、生活の中で続けやすいタイミングで取り入れていきましょう。夜に食べる場合は、就寝直前にならないように意識しましょう。

大切なのは「単品で食べるかどうか」ではなく、食事全体の中でどう位置づけるかです。主食・主菜・副菜と組み合わせながら、バランスよく取り入れることがポイントです。

【関連記事】血糖値スパイクのサインとは?食後の眠気・動悸の原因と対策を徹底解説

血糖値対策に適したヨーグルトの選び方|間違えると逆効果に

ヨーグルトであれば何でも良いというわけではなく、選び方によっては血糖値に逆の影響を与えてしまうこともあります。

まず意識したいのは「砂糖の量」です。加糖タイプのヨーグルトやフルーツ入りの商品は、糖質が多く含まれている場合があり、知らずに食べると血糖値を上げやすくなります。血糖値が気になる場合は、プレーンタイプのヨーグルトを目安に選ぶことが大切です。

また、「飲むヨーグルト」は手軽な反面、商品によっては糖分が多く含まれていることがあります。選ぶ際は、成分表示を確認し、糖質量が少ないものを選ぶ習慣をつけるとよいでしょう。

一方で、ヨーグルトはすべての人に合う食品とは限りません。乳糖不耐症の方や体質によっては、お腹が張る、下痢をしやすくなるなどの不調が出る場合もあります。

こうした症状がある場合は無理に摂取を続けるのではなく、量を調整したり、医師に相談したりすることが大切です。

なお、最近では「ヘモグロビンA1c対策」などをうたったヨーグルトも販売されています。ヘモグロビンA1c(HbA1c)とは、過去1〜2か月の血糖値を反映する指標で、糖尿病の診断や治療において重要な役割を持つ数値です。

こうした背景から、健康な方の高めのヘモグロビンA1cを下げる機能をサポートする食品として、ヨーグルトが注目されています。

ただし、すでに血糖値が高く治療を受けている方に対して、血糖値を下げる効果が確認されているわけではありません。

また、こうした食品を理由に自己判断で治療を中断することは避ける必要があります。血糖値やヘモグロビンA1cの改善には、医師の指導のもとでの治療と、食事・運動など生活習慣全体の見直しが重要です。

血糖値対策はヨーグルトだけでなく生活習慣改善がカギ

ヨーグルトは血糖値対策に役立つ食品のひとつですが、それだけで血糖値が改善するわけではありません。

血糖値に大きく影響するのは、日々の食事内容や運動習慣、睡眠など、生活習慣全体です。例えば、食事のバランスが偏っていたり、運動不足が続いたりすると、ヨーグルトを取り入れていても十分な効果は得られにくくなります。

そのため、ヨーグルトはあくまで「補助的な役割」として考え、主食・主菜・副菜のバランスを整えることや、適度な運動を取り入れることが重要です。

また、血糖値や体調の変化は日々少しずつ起こるため、自分では気づきにくいこともあります。そこで役立つのが、食事内容や体重、血糖値などを記録する習慣です。

たとえば、血糖値や生活習慣を一元管理できるアプリ「Welbyマイカルテ」では、血糖値・体重・食事内容・運動量などをまとめて記録することができます。

記録を続けることで、ヨーグルトを含めた食事や生活習慣と血糖値の変化の関係が見えやすくなり、「どの食事で血糖値が上がりやすいのか」「どの生活習慣が良い影響を与えているのか」を把握しやすくなるでしょう。

糖尿病の治療を受けている方にとっては、日々の血糖値の変化や生活習慣を記録することで、治療の振り返りや医師との共有にも役立ちます。

ヨーグルトをきっかけに食生活を見直すだけでなく、このような記録の工夫も取り入れながら、無理なく続けられる生活習慣づくりにつなげていきましょう。

まとめ|ヨーグルトを活用した血糖値対策のポイント

ヨーグルトは、腸内環境を整える働きなどを通じて、血糖値の上昇をゆるやかにする可能性があります。ただし、ヨーグルトだけに頼るのではなく、食事や運動など生活習慣全体で取り組むことが重要です。

プレーンタイプのヨーグルトを選び、日々の食生活に無理なく取り入れることがポイントです。また、食べるタイミングや組み合わせを工夫することで、より効果的に活用しやすくなります。

さらに、血糖値や生活習慣を記録することで、自分に合った改善方法を見つけやすくなります。小さな変化を積み重ねながら、自分のペースで血糖値対策を続けていきましょう。

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※本記事の内容は、医療に関する一般的な情報を提供することを目的としており、個別の症例に対する診断や治療方法を示すものではありません。健康状態に関する具体的な相談やアドバイスが必要な場合は、必ずかかりつけの医師とご相談のうえ、適切な対応を検討してください。各自の健康状態やライフスタイルに合ったアドバイスを受けることが重要です。

◆引用文献:

※1:Miyamoto J, Shimizu H, Hisa K, Matsuzaki C, Inuki S, Ando Y, et al.Host metabolic benefits of prebiotic exopolysaccharides produced by Leuconostoc mesenteroides.Gut Microbes. 2023;15(1):2161271.

※2:Chen M, Sun Q, Giovannucci E, Mozzafarian D, Manson JE, Willett WC, Hu FB.Dairy consumption and risk of type 2 diabetes: 3 cohorts of US adults and an updated meta-analysis. BMC Medicine. 2014;12:215.