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紅茶は血圧に良いのか悪いのか?高血圧の人が選ぶべき種類と避けたい飲み方

紅茶は血圧に良いのか悪いのか?高血圧の人が選ぶべき種類と避けたい飲み方

執筆:看護師 図司真澄

血圧が気になり始めると、「紅茶を飲んでも大丈夫なのか」と迷う方は多いものです。

紅茶にはカフェインが含まれる一方、香りやポリフェノールなど、日常の健康維持に役立つ側面もあります。本記事では、紅茶と血圧の関係 を中心に、高血圧の人が選びやすい種類や飲み方、気を付けたいポイントを簡潔にまとめて解説します。

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紅茶は血圧に良いのか悪いのか?まず知っておきたい基本

紅茶にはカフェインが含まれるため、「血圧を上げてしまうのでは」と心配する声もあります。

一方で紅茶ポリフェノールや香りの働きから「気持ちの落ち着きに役立つ」「体調を整えるのに良いイメージがある」と感じる人も少なくありません。

まずは、血圧との関わりを正しく理解するところから始めましょう。

紅茶に含まれる成分(カフェイン・ポリフェノールなど)と血圧の関係

紅茶が血圧へ影響するとされているのは、「カフェイン」と「ポリフェノール」の2つの成分です。

まず、カフェインには体をシャキッとさせる覚醒の働きがあり、一時的に血圧が上がることがあります。

特に、濃い紅茶を空腹で飲んだり、短時間に何杯も飲むと刺激を感じやすくなったりします。この反応には個人差があるので注意が必要です。

一方で、紅茶に多く含まれるポリフェノールは、抗酸化作用などが報告されており、血管機能を保つ可能性が示唆される研究があります。

研究では、紅茶を飲むことで、

  • 血管の内側の働き(血管のしなやかさ)をサポートする
  • 一酸化窒素(NO)の働きを助け、血管が広がりやすくなる

といった “血管にとって良い動き” が報告されており、結果的に血圧を下げる効果が期待されています(※1)。

ただし、ここで重要なのは、紅茶の摂取が血圧を直接改善すると結論づける十分な根拠はまだありません。

つまり紅茶は、血管の健康維持に役立つ可能性はあるが、血圧そのものを下げる目的では飲むべきではないという位置づけになります。

日常の飲み物として無理なく楽しみつつ、血圧は医師の指導のもとで管理することが大切です。

紅茶が比較的取り入れやすい場面

紅茶が比較的安心して取り入れやすい場面は、精神的に落ち着いているときや、リラックス目的で温かい飲み物が欲しいときです。

紅茶の香りや温度が心を穏やかにし、温かい飲み物をゆっくり飲むことで気持ちが落ち着きやすく、ストレス緩和につながる場合があります。

また、紅茶を食事中や休憩時間などの穏やかなタイミングで楽しむと、落ち着いて飲める傾向があります。

コーヒーに比べてカフェイン量が少ないことから、「刺激が強い飲み物を避けたい」という人にも選びやすい飲料です。

血圧以外の紅茶の一般的な効能

紅茶には、発酵によって生まれるポリフェノールが含まれ、抗酸化作用に関する研究報告があり(※2)、また、香りの成分が気分の落ち着きに関わることを示した研究(※3)や、カフェインとアミノ酸が組み合わさることで集中をサポートする可能性を示した報告(※4)もあります。

こうした特徴から、紅茶は日常生活の中で気分転換やリラックスに取り入れやすい飲み物といえます。

血圧に悪影響を与えにくい紅茶の選び方

紅茶は茶葉の種類や加工の仕方によってカフェイン量や風味が変わるため、血圧が気になる人ほど選び方が重要になります。

ここでは、日常に取り入れやすく、負担をかけにくい紅茶を選ぶためのポイントをまとめます。

カフェイン量に配慮した紅茶の選び方

紅茶を選ぶ際にまず押さえたいのが「カフェイン量」です。紅茶はコーヒーよりカフェインが少ない傾向にありますが、種類や抽出の仕方によって差があります。

一般に、ダージリンやセイロンなどの軽い味わいの紅茶は比較的カフェインが控えめ で、アッサムのようにコクが強い紅茶はカフェインがやや多いと言われています。

避けたい紅茶の基準

血圧へ配慮する場合、注意したいのは砂糖の量です。

ストレートで飲むほかに砂糖を入れて飲む方もいますが、甘味入りの市販ペットボトル紅茶などは、外出時など飲みやすい反面、製品によっては砂糖が多く含まれています。

また、ミルクティーやチャイは人気がありますが、これらも砂糖の量には注意が必要です。甘味を加えた紅茶を頻繁に飲むと、エネルギー過多から体重の増加につながり、結果的に糖尿病などの生活習慣病リスクに影響する可能性があります。

ミルクティーを楽しみたい場合は、砂糖を控える・お菓子との併用に気をつけるなどの工夫で、より安心して楽しめます。

血圧を上げにくい紅茶の飲み方と量の目安

紅茶は、飲み方やタイミングを少し工夫するだけで、血圧への負担を減らして楽しむことができます。

ここでは、高血圧の人でも取り入れやすい飲み方や、続けやすい1日の量の目安を紹介します。

濃さの調整と抽出時間の工夫

紅茶の濃さは、茶葉の量よりも抽出時間に左右されます。

カフェインは、濃く抽出するほど多く溶け出すため、血圧が気になる人は、ティーバッグを長時間浸しすぎないことがポイントです。

軽い味わいを好む場合は、抽出を短めにするだけでも十分風味を楽しめます。

また、ストレートティーが刺激に感じるときは、少量のミルクを加えることで口当たりが和らぎ、飲みやすくなることがあります。

薄めの2煎目を楽しむのも、カフェイン量を抑えるひとつの方法です。

1日の量は2〜3杯を目安に

紅茶を飲む量は、1日あたり2〜3杯程度が目安とされています。

紅茶1杯に含まれるカフェインは30〜40mgほどと言われており、個人差はあるものの、この範囲であれば刺激を強く感じにくい人が多いようです。

ただし、体質や薬の影響でカフェインに敏感になる場合もあります。そのようなときは、まず1〜2杯から試し、自分に合う量を把握していくと安心です。必要に応じて医師に相談してください。

また、寝不足やストレスで自律神経が乱れているときも、カフェインの刺激を感じやすくなることがあります。自分の体調を踏まえながら、紅茶を飲む量やタイミングを見つけていくことが大切です。

夕方から夜の時間帯に紅茶を飲むと、カフェインの影響で眠りづらくなることがあります。

【コラム】紅茶をより楽しむための小さな工夫

健康に配慮しつつも、紅茶そのものを楽しむ視点を持つと、毎日の一杯がより豊かなものになります。

ここでは、気軽に取り入れられる“楽しみ方のヒント”を紹介します。

香りをゆっくり味わうと気分が落ち着く

紅茶の香りを楽しむことで気持ちが落ち着くと感じる人もいます。

淹れた直後の湯気をそっと感じてから飲むと、自然と呼吸がゆっくりになり、リラックスしやすくなるため、飲み始める前の“ひと呼吸”が、紅茶時間を穏やかにしてくれます。

お気に入りのカップで味わいが変わる?

紅茶は器によって印象が大きく変わります。

薄手の磁器は口当たりが軽く香りが立ちやすく、厚手のマグは保温性が高くゆっくり飲みたいときなどに適していますので、気分に合わせて楽しんでみてください。

さらに、カップをお湯で温めておくと紅茶の香りが飛びにくくなり、味がまろやかに感じられるというプロも実践する基本技があります。

お気に入りのカップを温めてから注ぐだけで、一杯の満足感がぐっと高まります。

気分に合わせて茶葉を選ぶ

紅茶は種類ごとに性格が違うように香りや味わいが異なるので、その日の気分や過ごしたい時間に合わせて選ぶことで、同じ習慣が特別なものになります。

  • 朝:爽やかで軽い ダージリン
  • 午後:香りの豊かな アールグレイ
  • 夜:ノンカフェインの ルイボスカモミール

同じ茶葉の種類でも産地やメーカー、農園により製造工程が異なるため個性があり、飲み比べると“お気に入りの一杯”が見つかる楽しさがあります。

また、アールグレイにアッサムを少し混ぜるなど、香りの立つ茶葉を少量ブレンドして自分好みの風味を見つけるのもおすすめです。

ストレート・レモン・ミルクでアレンジを楽しむ

紅茶はアレンジの幅が広い飲み物です。

ストレートの繊細な香り、レモンの爽やかさ、ミルクのまろやかさなど、その日の気分に合わせて選ぶと飽きずに楽しめます。

  • ストレート → 茶葉の香りを楽しみたい
  • レモンティー → 気分をリセットしたい
  • ミルクティー → ほっと落ち着きたい

砂糖を控えめにすることで、健康に配慮しつつ満足感の高い一杯になります。

紅茶とコーヒー・緑茶の違い|血圧が気になる人はどれを選ぶ?

紅茶以外にも、コーヒーや緑茶は日常的によく飲まれる飲み物です。

紅茶やコーヒー、緑茶は、それぞれのカフェイン量や成分が異なるため、血圧が気になるときは特徴を知っておくと飲み分けがしやすくなります。

コーヒーは“短期では血圧を上げやすい?、長期的には明確な悪影響は少ない?”とされる

コーヒーは紅茶よりカフェイン量が多く、短時間で覚醒作用が強く出るため、飲んだ直後に一時的な血圧上昇が起こりやすい とされています(※5)。

一方で、長期的な影響については大規模研究で「コーヒー摂取量と高血圧リスクに明確な関連はない」とする報告もあります(※6)。

血圧が高めの場合は、下記のような飲み分けが適しています。
・コーヒーは量や飲むタイミングを調整
・刺激が強いときは紅茶へ切り替える

【関連記事】高血圧の人はコーヒーを控えた方がいい?適量と正しい飲み方について

緑茶はポリフェノールによる“穏やかな血圧サポート”が期待される

緑茶に含まれるカテキンは抗酸化作用があるとされ、研究では習慣的に緑茶を飲む人のほうが血圧が低い傾向があるとする報告があります(※7)。

また、複数の研究では、緑茶ポリフェノールが血圧に“わずかな改善作用”を示したという結果もあります(※8)。

ただし、あくまで「可能性が示されている」段階であり、治療効果を保証するものではありません。

紅茶よりも渋みが強く、口の中がすっきりするため、食後や油っぽい食事のあとの一杯 に向いています。

【関連記事】緑茶で血圧はどう変わる?カテキンの効果と飲み方のコツをわかりやすく解説

まとめ|紅茶を楽しみながら血圧にやさしい選び方を

紅茶にはカフェインが含まれるため、人によっては一時的に血圧が変動することがあります。

そのため、濃さや量を調整しながら飲むことが大切です。

一方で、紅茶にはポリフェノールなどの成分も含まれていますが、飲むだけで血圧や健康状態が改善するわけではありません。健康管理の基本は、食事・運動・睡眠といった生活習慣を整えることにあります。

カフェイン量の少ない紅茶を選ぶ、砂糖を控える、夜はノンカフェインに切り替えるなど、飲み方を工夫すれば紅茶をより安心して楽しめます。

自分の体調や生活リズムに合わせて紅茶とうまく付き合い、日常のリラックスタイムのひとつとして取り入れてみてください。

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※本記事の内容は、医療に関する一般的な情報を提供することを目的としており、個別の症例に対する診断や治療方法を示すものではありません。健康状態に関する具体的な相談やアドバイスが必要な場合は、必ずかかりつけの医師とご相談のうえ、適切な対応を検討してください。各自の健康状態やライフスタイルに合ったアドバイスを受けることが重要です。

◆参考文献:
※1: Leung LK, Su Y, Zhang Z, Chen Z-Y.Theaflavins in Black Tea and Catechins in Green Tea Are Equally Effective Antioxidants. The Journal of Nutrition. 2001;131(9):2248–2251.
※2: Hodgson JM, Croft KD. Tea flavonoids and cardiovascular health. Molecular Aspects of Medicine. 2010;31(6):495–502.
※3: Kuroda Y, Hara Y. Effects of tea catechins on the nervous system. International Journal of Neuroscience. 1999;99(1-4):37–45.
※4: Haskell CF, Kennedy DO, Milne AL, Wesnes KA, Scholey AB. The combined effects of L-theanine and caffeine on cognitive performance and mood. Biological Psychology. 2008;77(2):113–122.
※5: Noordzij M, Uiterwaal CS, Arends LR, Kok FJ, Grobbee DE, Geleijnse JM. Blood pressure response to chronic intake of coffee and caffeine: a meta-analysis. Hypertension. 2005;46(2):269–276.
※6: Mesas AE, Leon-Muñoz LM, Rodriguez-Artalejo F, Lopez-Garcia E. The effect of coffee consumption on blood pressure and hypertension risk. American Journal of Clinical Nutrition. 2011;94(4):1113–1126.
※7: Yang YC, Lu FH, Wu JS, Wu CH, Chang CJ. Habitual tea consumption and risk of hypertension: a population-based study. Archives of Internal Medicine. 2004;164(14):1534–1540.
※8: Peng X, Zhou R, Wang B, Yu X, Yang X, Liu K, Mi M.Green tea and its relation to blood pressure: a systematic review and meta-analysis. Nutrition Reviews. 2014;72(8):506–516.