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高血圧対策に知っておきたい|ラーメン1杯の塩分は何g?スープを残す効果も解説

高血圧対策に知っておきたい|ラーメン1杯の塩分は何g?スープを残す効果も解説

執筆:看護師 図司真澄

健康診断で「血圧が高め」と言われたあとも、ラーメンを完全にやめるのは難しいと感じていませんか。実は、ラーメン1杯の塩分量は、高血圧対策で目安とされる1日分に近いこともあります。

本記事では、ラーメン1杯に含まれる塩分量の目安と、スープを残した場合にどれくらい減らせるのかを具体的な数字で解説します。

無理に我慢するのではなく、現実的に続けられる減塩の考え方を一緒に整理していきましょう。

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ラーメン1杯の塩分量はどれくらい?

ラーメン1杯にどれほどの塩分が含まれているか、正確に把握している人は多くありません。高血圧対策では「なんとなく控える」よりも、まず数値を知ることが大切です。

一般的なラーメンの塩分量の目安

まずは、ある研究結果をもとに、ラーメン1杯の塩分量とそのバランスについて見ていきましょう。

京都府立医科大学の研究グループは、京都市内の人気ラーメン店24店舗の52杯分のラーメンを分析しました。(※1)

結果、ラーメン1杯あたりの平均塩分量は約6.5gでした。

高血圧のある人の1日の塩分摂取量の目標は「6g未満」とされています。つまり、ラーメンを1杯食べるだけで、ほぼ1日分に近い塩分をとることになります。

さらに、この研究では「ナトカリ比」という数値も調べられました。ナトカリ比とは、塩分のもとになるナトリウムと、体の中で余分な塩分を外に出すのを助けるカリウムとのバランスを表す数字です。

イメージとしては、ナトリウムが多くカリウムが少ないほど数値は高くなり、血圧が上がりやすい食事と考えられます。

この研究では、ラーメンの平均ナトカリ比は10.7でした。これは決して低い数字ではなく、塩分の影響が強い食事であることを示しており、京都に限定したものではあるものの、その他の地域や店舗、ラーメンの種類によっては、塩分量やナトカリ比が高くなる場合もあります。

【関連記事】醤油大さじ1の塩分量はどれくらい?濃口・淡口(薄口)の違いと減塩のコツをわかりやすく解説

スープの種類別の塩分比較

ラーメンといっても様々なスープがありますが、塩分量に違いはあるのでしょうか?

先ほどの京都府立医科大学の研究での、スープの種類別の塩分量やナトカリ比は表の通りです。(※1)

スープの種類食塩量(g/食)ナトカリ比
豚骨7.613.2
6.110.0
魚介5.78.2

魚介スープは、ナトカリ比が比較的低い傾向がみられますが、理由として魚からカリウムが多く出ることが考えられます。

ただし、魚介スープでも塩分は5gを超えていますが、味の印象だけで「さっぱりしているから安心」と考えてはいけません。

その他にも醤油、味噌、塩などの味付けやラーメンの量、店舗ごとのレシピによって塩分量は異なります。

だからこそ、味の種類だけで判断するのではなく、総塩分量を意識することが重要です。具体的にどの部分に塩分が多いのかは、次章で詳しく解説します。

カップ麺・インスタントラーメンの塩分量

カップ麺・インスタントラーメンの塩分量

カップ麺や袋麺にも、1食あたり5〜7g前後の食塩相当量が含まれている商品が多くあります。パッケージには「食塩相当量」が表示されており、麺とスープを分けて記載されています。

この表示を確認すると、スープに多くの塩分が含まれており、すべて飲み干すか、残すかで摂取量は大きく変わります

最近では、食塩相当量4g未満の商品や減塩タイプのカップ麺も販売されています。高血圧対策中であっても、選び方次第で塩分を抑えることは可能といえるでしょう。

まずは「ラーメン1杯でどれくらい塩分をとっているのか」を知ることが、減塩への第一歩といえるでしょう。

ラーメンの塩分はどこに多い?スープの影響

ラーメンの塩分を減らしたいと思ったとき、まず見直したいのが「スープとの付き合い方」。味の種類よりも、実はスープをどのくらい飲むかが塩分摂取量を左右します。

ここでは、塩分がスープに多く含まれる理由と、残した場合にどれくらい減らせるのかを具体的に見ていきましょう。

ラーメンで減塩するならどこを意識する?

ラーメンで塩分を減らしたい場合、どこを意識するのが効果的なのでしょうか。

ラーメンの塩分は、麺・スープ・具材など、それぞれに含まれていて、には製造の過程で塩が使われていて、チャーシューメンマなどの具材にも味付けの塩分が含まれています。

また、カップラーメン袋麺では、麺、粉末スープだけでなく、乾燥した具材(かやく)にも塩分が含まれています。

しかし、ラーメン全体の中で最も多くの塩分を含んでいるのはスープ部分です。減塩を意識するなら、まずは「スープをどこまで飲むか」に目を向けることが重要です。

具材を少し減らすよりも、スープを飲み干さないほうが、塩分を大きく減らせる可能性があります。ラーメンを完全にやめることが難しい場合でも、スープの飲み方を見直すだけで減塩につながります。

スープを残した場合の塩分カット量

スープを残した場合の塩分カット量

では、スープを残すとどれくらい塩分を減らせるのでしょうか。

ラーメン1杯の塩分を6g程度とすると、スープをすべて残すことで約2〜3gの塩分を減らせる可能性があります。つまり、全体の塩分のうち半分近くがスープ由来ということになります。

ラーメンの「スープを飲み干さない」という選択は、現実的で効果的な減塩方法といえます。

スープを半分ほど残すだけでも、1〜2g程度の塩分を減らせ、数字だけを見ると小さく感じるかもしれませんが、高血圧対策では1〜2gの差(6gに対して16~33%)は決して小さくありません。

スープを飲み干せば1食でほぼ1日の目標塩分摂取量に近づいてしまいますが、スープを残せばその分だけ余裕が生まれます。

減塩は極端な我慢ではなく、日々の小さな工夫の積み重ねです。ラーメンを食べるときに「スープを飲み干さない」という選択をするだけでも、塩分のとりすぎを防ぎやすくなります。

塩分の取りすぎと高血圧の関係

塩分を控えるべき理由を理解することは、行動を続けるうえで重要です。

この章では、日本人の塩分摂取状況と、高血圧との関係を整理します。

1日の塩分摂取目標量

まず、日本人がどのくらい塩分をとっているのかを見てみましょう。

厚生労働省の調査によると、日本人の1日の食塩摂取量は平均で約10g前後です。男性は約11g、女性は約9gと、いずれも目標量を上回っています(※2)。

健康な成人の目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。すでに多くの人が基準を超えている現状があるのです。

さらに、高血圧のある人では1日の食塩摂取量を6g未満に抑えることが目安とされています(※3)。血圧への影響をできるだけ小さくするための基準であり、日常的に意識したい数値です。

諸外国と比較すると、日本人の塩分摂取量はやや多い傾向があります。欧米諸国では8〜9g程度が一般的とされ、世界保健機関(WHO)は1日5g未満を推奨しています(※4)。日本人の平均摂取量は、国際基準から見ても高めの水準にあります。

ラーメン1杯で6g前後の塩分を摂取する可能性があることを考えると、すでに平均10g近くとっている食生活の中では、目標値を大きく超えてしまうことが想像できるかと思います。

なぜ塩分で血圧が上がるのか

塩分を多くとると、体内のナトリウム濃度が上昇します。体は濃度を一定に保とうとするため、水分を保持しようとします。その結果、血液量が増え、血管にかかる圧力が高くなります。これが血圧上昇の基本的な仕組みです。

高血圧は自覚症状がほとんどないまま進行します。しかし、長期間にわたり血圧が高い状態が続くと、脳卒中や心疾患などのリスクが高まることが知られています。だからこそ、早い段階からの減塩が重要になります。

高血圧のある人だけでなく、血圧が正常の人にも減塩が推奨されています。血圧は年齢とともに上昇しやすいため、若いうちから塩分を控える習慣を持つことが将来の予防につながります。

ラーメンの塩分を知るだけでなく、日々の食生活の中でどの食品がどれくらいの塩分を含んでいるのかを把握することが、血圧管理の土台になります。

減塩は一度に完璧を目指すものではなく、小さな見直しの積み重ねです。だからこそ、ラーメン1杯に含まれる6g前後の塩分量は決して軽視できない数字といえるでしょう。

高血圧対策としてのラーメンの付き合い方

血圧が高くなると「ラーメンは食べられなくなるのか」と多くの人が不安に感じます。しかし、好物をいきなりやめるのは誰しもつらいもの。

この章では、続けやすい減塩のポイントを整理します。

食べる頻度の目安

高血圧対策では、1回の食事だけでなく、1週間・1か月単位でのバランスを考えることが大切です。ラーメン1杯で6g前後の塩分を摂取する可能性があることを踏まえると、週1回程度にとどめるだけでも、1週間の塩分総量は大きく変わります。

減塩は完璧を目指すよりも、継続できる範囲で調整することが成功のポイントです。まずはスープはできるだけ飲まないことを意識してみてください。

そのうえで、ラーメンを楽しむ日をあらかじめ決め、それ以外の日は塩分が多い食事を控える、野菜を多めに摂るなど、数日単位でバランスを考えてみるのもおすすめです。

減塩ラーメンの活用方法

最近では、食塩相当量4g未満の商品や「減塩タイプ」のカップ麺も販売されています。パッケージの栄養成分表示を確認し、通常商品と比較するだけでも大きな一歩です。

味の満足度を保ちながら、塩分を抑えられる選択肢を持っておくことは、長期的な血圧管理に有効です。

また、自宅で作る場合は、スープを薄めに作る調味料をすべて使わない野菜を多めに入れてかさを増すといった工夫も有効です。小さな調整の積み重ねが、1日の塩分量に反映されます。

ラーメンを食べた日の調整方法

ラーメンを食べた日は、その後の食事で塩分を控える意識が重要です。夕食で汁物を避ける、加工食品を控えるなど、全体のバランスを整える工夫が役立ちます。

また、野菜や果物などカリウムを含む食品は、ナトリウムの排出を助ける働きがあるとされています。ただし、腎機能に不安がある人は自己判断せず、医療機関で相談することが大切です。

私が患者さんによくお伝えするのは、「食べてしまった」と後悔するよりも、「次で調整する」意識を持つことです。後悔や罪悪感ばかり感じていては、ストレスがたまり逆に身体に悪影響です。

減塩は長距離走のようなものです。一度の食事で完璧を求めるのではなく、楽しみながら自分に合った減塩の工夫を見つけていくことが、結果的に血圧の安定につながります。

まとめ

ラーメン1杯の塩分は約6〜8g前後になることがあり、高血圧対策で目安とされる1日6g未満に近い量に達する可能性があります。

スープにも塩分が多く含まれているため、飲み干さないだけでも摂取量は大きく変わります。日本人はもともと塩分摂取量が多い傾向にあるため、ラーメンの頻度選び方を見直すことが血圧管理の第一歩になります。

無理に我慢するのではなく、スープを残す・減塩タイプを選ぶ・食事全体で調整するなど、続けやすい工夫を積み重ねていきましょう。

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※本記事の内容は、医療に関する一般的な情報を提供することを目的としており、個別の症例に対する診断や治療方法を示すものではありません。健康状態に関する具体的な相談やアドバイスが必要な場合は、必ずかかりつけの医師とご相談のうえ、適切な対応を検討してください。各自の健康状態やライフスタイルに合ったアドバイスを受けることが重要です。


◆引用文献
※1:Okuda, N.Na and K Content and Na/K Ratio of Ramen Dishes Served in Restaurants in Kyoto, Japan. Dietetics 2025, 4(2), 21. 
※2:厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」
※3:日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」
※4:World Health Organization「Sodium reduction」