睡眠時無呼吸症候群/SASとは?ひどいイビキ、睡眠時の呼吸停止、日中の強い眠気には要注意!知っておくべき基礎知識

睡眠時無呼吸症候群/SASってなに?ひどいイビキ、睡眠時の呼吸停止、日中の強い眠気には要注意

最近耳にする機会が増えてきた「睡眠時無呼吸症候群/SAS」。近年では徐々に専門医も増えてきました。
本エントリーでは、「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」とはどのようなものなのか、原因・症状・引き起こす疾患・治療など、「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の基礎知識を紹介していきます。

睡眠時に呼吸が止まり、血液中の酸素濃度が下がるので目が覚めます。そのため、深い睡眠がとれず、昼間に強い眠気が現れるなどの症状を有する疾患の総称です。
酸素濃度が下がった状態を補うために心臓の働きが強くなることで「高血圧」になったり、「動脈硬化」が進むといわれています。また、睡眠不足によるストレスで血糖値や血液中のコレステロールの値が高くなるため、「糖尿病」や「肥満・メタボリックシンドローム」とも関係性のある疾患です。

 

1.睡眠時無呼吸症候群とは

1-1.睡眠時無呼吸症候群の定義

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」は睡眠中に呼吸が止まる疾患です。SAS(Sleep Apnea Syndrome/サス)とも呼ばれています。

睡眠中に無呼吸が1時間に5回以上、または1晩(7時間)の睡眠中に30回以上無呼吸がある状態を、「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」と呼びます。無呼吸とは10秒以上呼吸が止まってしまうことを指しています。
参考:e-ヘルスネット/厚生労働省

1-2.睡眠時無呼吸症候群の患者数

日本の「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の潜在患者は、人口の約2%であるとされ、300万人前後と考えられています。しかし、睡眠時に症状がでる疾患のため、実際はより多いのではないかといわれています。

 

2.睡眠時無呼吸症候群の原因

2-1. 睡眠時無呼吸症候群の原因

睡眠中に呼吸が止まってしまう原因は2つです。
①空気の通り道である上気道が物理的に狭くなること
②呼吸中枢に異常が生じること

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の患者の9割は上気道が狭くなることで、イビキをかき、無呼吸に陥ります。

 

2-2. 睡眠時無呼吸症候群が起こりやすい人

①肥満体型の人
②首が短くて太い人
③顎が小さい人
これらの人は上気道が狭くなり、構造上、無呼吸が起こりやすい状態です。
また、首や喉まわりの脂肪や扁桃肥大のほか、舌根、口蓋垂、軟口蓋など口腔内のスペースの狭さも原因とされています。

■「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」は遺伝するの?

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」そのものは遺伝しません。しかしながら、喉・顎まわりの形状や骨格、体型が大きく関係しているため、痩せていても、子どもであっても、誰にでも起こり得る疾患です。

そして原因は喉だけではありません。注意したいのが、鼻炎の人です。
「副鼻腔炎」「鼻中隔湾曲症」「アレルギー性鼻炎」など鼻詰まりがある人は、どうしてもイビキをかいてしまうので、「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」につながっていきます。

また、アルコールを日常的に摂取している人も要注意です。アルコールの摂取により筋肉がゆるんで、喉がふさがりやすくなり、イビキをかきやすくなるためです。

 

3.睡眠時無呼吸症候群の症状

3-1. 睡眠時無呼吸症候群の種類

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の原因は2つあり、それぞれ以下の種類に分類されます。

(1)閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)

空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまうもの

(2)中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)

脳から呼吸の司令が出なくなる呼吸中枢の異常によるもの

 

3-2. 睡眠時無呼吸症候群の症状とセルフチェック

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の代表的な症状は「イビキ」です。睡眠中に起こる症状のため、自覚することは容易ではありませんが、日中の起きている時にも気づくことができます。
以下は、主な症状ですが、「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」を疑うためのセルフチェックになるので、確認してみてください。

■睡眠中のセルフチェック

☑イビキ、呼吸の停止
→イビキが止まり、大きな呼吸とともに再びイビキをかきはじめる
→夜中に目が覚める
☑呼吸が乱れる、むせる
→息苦しさを感じる
☑寝汗

■起床時のセルフチェック

☑口の渇き
☑頭痛
☑体のだるさ
☑目覚めが悪い、熟睡感がない

■日中のセルフチェック

☑強い眠気、引きずられるような眠気
☑集中力がない
☑だるさ、疲労感

 

3-3. 睡眠時無呼吸症候群の診断

セルフチェックで「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」が疑われる場合、まずは簡易検査を行い、その後、ポリソムノグラフィー検査を医療機関で受けることがあります。

■簡易検査

簡易検査は、呼吸や血液中の酸素濃度、脈拍などを測定できる機器をレンタルし、自宅で睡眠中に測定します。

■ポリソムノグラフィー検査

一方、ポリソムノグラフィー検査は医療機関に宿泊して行います。頭や顔、体に電極を貼り、一晩眠って脳波や呼吸運動、心電図、眼球、筋肉の動き、イビキの音などを記録し、睡眠の状態について調べる検査です。
検査自体は保険適用ですが、入院時の個室の金額が自由診療のため、医療機関によって費用に差があります。
これらの検査は、睡眠クリニックや呼吸器内科などで機器をレンタルしたり、医療施設で検査を受けることができるので、自覚症状がなくても家族から「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」を指摘される人は、まずは一度受診してはいかがでしょうか。

 

4.睡眠時無呼吸症候群が引き起こす病気

4-1. 睡眠時無呼吸症候群の合併症

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」を放置しておくと、様々な合併症を引き起こしてしまいます。

呼吸の停止中は血液中の酸素が減るため、心臓や血管の負担となり、「高血圧」、「脳卒中」、「心肥大」、「チアノーゼ」、「狭心症」、「心筋梗塞」の原因になるといわれています。「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」が重症になればなるほど、合併症になるリスクは健康な人より高くなり、最悪の場合、突然死を招く可能性があるので注意しなければなりません。

睡眠時無呼吸症候群患者の合併症を起こすリスク(※健康な人との比較)
高血圧 約2倍
狭心症、心筋梗塞 約2〜3倍
心不全 約2倍
不整脈 約2〜4倍
脳卒中 約4倍
糖尿病 約2〜3倍

出典:循環器領域における睡眠呼吸障害の診断・治療に関するガイドライン/日本循環器学会、日本呼吸器学会、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会、日本高血圧学会、日本心臓病学会、日本心不全学会、日本心臓リハビリテーション学会、日本睡眠学会

 

4-2. 睡眠時無呼吸症候群の治療

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の治療法は下記の方法があります。

(1)生活習慣の是正と運動

「肥満・メタボリックシンドローム」を原因として「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」が発症している場合は、生活習慣の改善が重要です。食事や運動など生活習慣を改善させ、飲酒や喫煙などの習慣を改善させることが大切です。

(2)体位療法

睡眠時の体勢により、無呼吸の程度が変わるといわれています。一般的には上向けの状態(仰臥位(ぎょうがい))で寝ていると、閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)が悪化し、横向きの状態(側臥位(そくがい)で軽減するといわれています。

(3)薬物療法

閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)にはホルモン補充法やアセタゾラミド、選択的セロトニン再取り込み阻害薬などの薬があります。全ての「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」の患者さんに処方されるわけではないので、かかりつけ医と相談が必要です。

 

5.まとめ

「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」は、睡眠時に症状が現れる、自分ではなかなか気がつかず、また、家族から指摘されても治療の必要性を感じない人も多いでしょう。
しかしながら、放置しておくと、生活習慣病につながったり、命に関わる疾患につながっていきます。「睡眠時無呼吸症候群/ SAS」を疑われる場合は早めに検査をして、健康な睡眠を取り戻しましょう。

そこでウェルビーでは、睡眠時無呼吸症候群の治療でも重要である、運動や健康管理を継続的に行えるよう、記録ができるスマートフォンアプリ「Welbyマイカルテ」の使用をおすすめしています。

このアプリは、血圧、血糖値、体重のほか、運動や食事、薬の内容などをかんたんに記録できるだけではなく、自動でグラフ化し、見た目にも分かりやすいことから、やる気が起き、続けられることが特徴です。

また、医師や栄養管理士などとデータを連携できるので、アドバイスをもらうこともでき、安心して記録を続けていくことができます。
医師から直接勧められることも多いアプリなので、ぜひご活用ください。以下から無料でダウンロードが可能です。

 

Welbyマイカルテ

著者紹介

海老澤 由依

Welbyメディアライター

身内ががんになったことをきっかけに、医療、健康に強い関心を持つ。

運動不足と不摂生な生活を自覚し、生活習慣病予防のために最近ヨガやウォーキングに目覚める。

また重度の腰痛持ちのため、日々のストレッチと骨盤ベルトは欠かせない。趣味は史跡・温泉地巡りと高校野球観戦。


本記事は、医療・健康に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証したり、標ぼうするものではなく、また医師・医療従事者等による情報の提供は、個別具体的な患者に対する診断・治療行為ではありません。本メディア上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。

糖尿病や生活習慣病の患者さんのための

つながる自己管理ノート

アプリのダウンロードはこちらから

糖尿病をはじめとする生活習慣病にとりくむために、
自ら情報を得て、自ら行動し、自ら判断出来るクラウドサービス