10人に1人以上の妊婦さんが発症する「妊娠糖尿病」

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こんにちは!Welbyメディア 編集の南です。

1.妊娠糖尿病とはどんな病気?

みなさん、「妊娠糖尿病」という病気をご存知でしょうか?
医療関係者や、お産を経験された方などを除いて、この言葉を耳にする機会があまりないかもしれません。

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妊娠糖尿病とは、「妊娠中に初めて」発見または発症した、血糖値などの数値は高いが、2型糖尿病ほどまでには至っていない糖代謝異常のことをいいます。糖代謝異常とは膵臓からインスリン分泌が正常に行われなくなるなど、血糖値を一定に保てなくなった状態のことです。

なお、もともと糖尿病と診断されていた方が妊娠することを「糖尿病合併妊娠」と呼び、妊娠糖尿病とは区別されます。本来、2型糖尿病は生活習慣病の一つで、普段の食生活が原因で引き起こされる病気です(1型糖尿病は遺伝などが原因となる、先天的な病気)。しかし、この妊娠糖尿病は、それまでの生活習慣は関係なく、普段健康な生活を送っている方も、り患をする可能性があります。

2.発症する確率はどれくらい?

日本糖尿病・妊娠学会によると、妊婦さんが妊娠糖尿病を発症する確率は、約12%です。

参考:日本糖尿病・妊娠学会「妊娠糖尿病はどれくらいの頻度であるのですか?」
http://www.dm-net.co.jp/jsdp/qa/c/q01/

つまり妊婦さんの10人に1人以上の確率となり、非常に身近な病気であるといえます。
なお、下記の項目に当てはまる方は妊娠糖尿病になりやすいとされています。

【妊娠糖尿病になりやすい人】
・家族(特に父母または祖父母)に糖尿病患者がいる人
・太っている人
・高齢出産の人(35歳以上)
・大きな赤ちゃんを出産したことのある人
・流産、早産、死産歴のある人
・尿糖陽性の人

引用:『妊娠と糖尿病』についてよく理解しましょう(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)

 

加えて「Diabetes Care」1月26日オンライン版に掲載された論文によると、初潮年齢が早い方は妊娠糖尿病になるリスクが高まる可能性がある、ともされています。
参考(英文):http://care.diabetesjournals.org/content/early/2016/01/07/dc15-2011

3.妊娠糖尿病による出産、その後への影響

さて、妊娠糖尿病になることによって、身体にどんな影響が出てくるのでしょうか。お子さん、お母さんそれぞれ別に見ていきましょう。

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【お子さんに見られる合併症】
■胎児期
・先天奇形
・巨大児
・子宮内胎児死亡

■新生児期
・低血糖
・高ビリルビン血症(皮膚や白目が黄色っぽくなる現象)
・多血症(赤血球が多くなり、進行すると心筋梗塞などさまざまな病気になる可能性がある)
・低カルシウム血症
・呼吸障害

■小児期・思春期
・肥満
・糖尿病

【お母さんに見られる合併症】
・流産、早産
・妊娠高血圧症候群
・羊水過多症
・尿路感染症 など

引用(一部改訂):『妊娠と糖尿病』についてよく理解しましょう(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)

 

様々な症状がありますが、中には命に関わるものや、長期的な闘病生活が必要になるものもあります。

 

4.もし妊娠糖尿病になってしまったら・・・

ネットなどを見ていても、例えば、「自分の子供は健康に生まれるのか」という悩み相談が散見されるように、妊娠糖尿病になった妊婦さんが不安になることも少なくないようです。非常にデリケートな問題であり、お母さんご自身の健康もちろん、これから生まれてくる赤ちゃんの健康状態が心配になることも無理はありません。

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10%以上という低くない確率で発症する妊娠糖尿病になった場合、どんなことが重要で、何をすればよいのでしょうか。

■血糖コントロールの目標値
(食前)血糖値:60~90mg/dl
(食後2時間)血糖値:100mg/dL前
グリコアルブミン(GA):15.0%前後
HbA1c:5.4%前後

■食事療法と運動療法
糖尿病と同様に、運動と食事を管理することによって高くなってしまっている血糖値を下げていきます。今まで食事・運動に意識を向けていなかった方はより大変に感じるかもしれません。医師や栄養士と相談しつつ、適切な食事と運動を心がけることが非常に大切になります。

■インスリン療法
原則、妊婦さんは飲み薬を使用しません。適切な運動療法や食事療法を行っても血糖値が下がらない時はインスリン注射を打つことになる場合があります。

■毎日の血糖値測定
お母さんと赤ちゃんの健康状態を安定させるため、規則正しく血糖値をチェックしましょう。(インスリン注射を打っている場合は特に)毎日の血糖値の変動を知ることが大切です。

引用:『妊娠と糖尿病』についてよく理解しましょう(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)

 

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5.まとめ

もし妊娠糖尿病になった場合、かかりつけ医の指示に従うことは大前提として、ご自身と赤ちゃんの健康状態を知るための自己管理が非常に重要になってきます。最近、海外では既に普及しつつある、モバイル機器を使用した患者さんの管理も日本で浸透し始めており、学会等でもその効果が期待されています。

参考:糖尿病におけるPHR(Personal Health Record)
http://welby.jp/post-8620/

Welbyでは、「Welbyマイカルテ」という糖尿病患者さん向け自己管理アプリを提供しています。日々の食事管理から、体重、血圧、血糖値の数値管理まで、必要な健康状態の記録、管理をより便利にできるメディカルアプリです。現在では2型糖尿病患者さんだけではなく、妊娠糖尿病患者さんへも普及しています。(日々の食事管理に重きを置く場合の多い妊娠糖尿病治療では、食事管理機能も備えた「Welbyマイカルテ」がお役立ていただいているようです)。

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心身ともにとてもデリケートになる妊娠中。お母さんたちは様々な困難を乗り越えていかなければいけません。患者さんそれぞれに合った方法でしっかり日々の状態の管理をすることが、元気な赤ちゃんを産むために、何よりも重要です。

■参考
・『妊娠と糖尿病』についてよく理解しましょう(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)
・こそだてハック 「高ビリルビン血症とは?新生児の原因と症状、正常値、治療法は?」
https://192abc.com/33668
・福山市医師会 「多血症について」
http://www.fmed.jp/cnt/kenkou/check/2005/0511.html


著者紹介



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