高カカオチョコレート1日25gで高血圧、コレステロール値を改善

チョコレート

チョコレートに含まれるカカオポリフェノールに「動脈硬化を防ぐ」「血液をサラサラにする」などの健康効果があることは、これまでも海外で行われた複数の臨床試験の結果からわかっていた。今、カカオポリフェノールを高濃度で含む、カカオ分70%以上の「甘くない」チョコレートの人気が高まり、輸入食材を扱う店やスーパーでも扱う店が増えている。

■メタボが多い蒲郡で行われたユニークな試み

2014年3月から愛知県蒲郡市で始まった「チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究」は、チョコレートのメーカーである明治、愛知県内でメタボリックシンドロームが最も多い蒲郡市、そして、愛知学院大学による産・官・学が一体となって行われた大規模なプロジェクトであった。
被験者として参加したのは、蒲郡市とその近郊在住で、45~69歳の男女367人。4週間、明治が提供するカカオ分72%のチョコレートを毎日25g食べて、体重や血圧、精神的な状態などの健康状態の変化を調べた。チョコレートは5g×5枚で、1日分の糖質量は8.9g、150Kcalに相当する。食べ方やタイミングは自由。他に食事や運動の制限や指導はなく、いつもと同じ状態で過ごしていた。

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■思ったより早く現れた改善効果

実はこの実証研究、本来はもっと長く続けられる予定であったが、中間報告が予定されていた4週間目で「十分な健康効果があった」ということで、データが公表されることとなった。

●血圧
摂取前の血圧測定で、被験者を高血圧群(最高血圧140mmHg以上または最低血圧90mmHg 以上の82人)と、正常血圧群(最高血圧140mmHg 未満かつ最低血圧90mmHg 未満の265 人)の2群に分け、チョコ摂取前後の最高血圧の変化を調べた。その結果、高血圧群では、正常血圧群より、血圧が低下していることがわかった。
なぜ血圧が下がるのか、そのメカニズムはまだ解明されていない。だが、カカオに含まれているリグニンという食物繊維の一種が食事で摂る塩分をからめ取って排出してしまうこと、またカカオに含まれているカカオポリフェノールが血流を良くすることも一因ではないかと考えられている。


20150210矢印グラフ
◆参考:http://www.meiji.co.jp/chocohealthlife/relation/health/pressure.html

善玉コレステロール(HDLコレステロール
同じく、高カカオチョコ摂取3週間の前後で、血中のコレステロール値を調べた。その結果、善玉コレステロール(HDL)値の平均値が67.9 mg/dL から69.7 mg/dL に増加していた。トクホなど中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロールを減らす食品はいろいろあるが、善玉を増やすものは少ない。


20150210棒グラフ
◆参考:http://news.mynavi.jp/articles/2014/11/28/chocolate/

■BMI、体重に変化なし

この実証研究ではチョコ摂取4週間の前後で肥満の判断基準となる体格指数BMIと体重も測定したが、どちらも摂取前後で変化は見られなかった。今まで海外で行われてきたカカオポリフェノールの効果を調べる研究では、カカオを含む普通のチョコレートとホワイトチョコレートを食べて比較したものが多かった。普通のチョコはカカオ含有量を少ないので大量に食べる必要があり、糖質量や摂取カロリーが高くなるという難点があった。
今回の実証研究は、東洋人で初めての大規模研究であり、また「高カカオポリフェノールなら摂取量が少なくても良い影響があり、体重やBMIに影響が出にくい」とわかったことでも、注目されている。

■ストレス抑制効果も確認

以前からカカオポリフェノールにはストレスホルモンの分泌を抑える働きがある一方で、チョコの苦味成分テオブロミンにも気持ちを上向きにさせる作用があるとはわかっていた。今回、蒲郡の実証研究ではアンケート形式で被験者の心の健康状態を数値化し、高カカオチョコ摂取の前後で比較してみた。その結果、仕事や家事で感じるストレスを反映する「日常役割機能」や落ち着きや楽しさなど心の安定感を反映する「心の健康」などの項目で改善効果が見られた。
 血圧、ストレス、コレステロールなど、どれも血管の健康を守るために重要な要素であることから、高カカオチョコには血管を強化し若く保つ効果があるのではないかと考えられる。作用メカニズムの解明なども含め、今後も研究が進められていく予定だ。
(取材・文/竹島由起)

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