糖尿病ケトアシドーシスの自動予防へ

ケトアシドーシス

インスリンの分泌能力が低下している患者にとっての心配事の一つに、糖尿病ケトアシドーシスがあります。
アシドーシスは血液の酸性度が高くなった状態のことです。インスリン不足によってエネルギーが取り込めない状態が発生したとき、体は不足分を補おうとして脂肪や筋肉を分解してエネルギーを抽出しようとします。このときに副産物として発生するケトン体が血液中に急に増え、血液の酸性化が進みます。このような糖尿病に特徴的な理由でアシドーシスが起きた場合、糖尿病ケトアシドーシスと診断されることが多いです。
◆参考:http://www.dm-town.com/life/know03.html?link_id=sd03

アシドーシスを防ぐためには、血液の酸性化を早期に発見し、それにあわせて必要なインスリンを投与することが効果的です。そしてこれを自動的に行う分子デバイスの開発が進んでいるようです。

今回発表されたのはpHを検知し、インスリンを分泌する能力を持つ分子デバイスです。完成をすれば、この機能をもった細胞群を体内に埋め込むことになります。
先日このデバイスをネズミの体内に埋め込んだところ、計画通りpH値にあわせてインスリンを分泌し、酸性化をカウンターすることに成功したとされています。ただし、まだ実証実験段階で、人体に埋め込む最終製品の完成は未定とのこと。
◆参考:http://www.medgadget.com/2014/08/a-molecular-implant-for-ph-sensitive-insulin-production.html

この商品は日常的なインスリン投与を代替しようとするものではありません。あくまでもアシドーシスという緊急状態に対する予防的処置です。例えるなら、ペースメーカーは鼓動の異常を検知して作動するのと同じコンセプトになります。
発生しうる緊急事態にそなえて体内に分子デバイスを埋め込んでおくことに対して、糖尿病患者はどのように感じるのでしょうか?体内に埋め込むこと自体のリスクや費用にもよると考えますが、新しいコンセプトだと感じました。

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執筆者紹介

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ヘルスケア・コンサルタント
谷口諭
URL: http://www.mystar-japan.biz/

糖尿病患者団体マイスター・ジャパンの事務局、YOKOHAMA-VOXのスタッフを務める。炭水化物量検索アプリ「Carbodata」の運営をする他、教育的観点からのヘルスケア分野の著作、セミナーの開発を行う。


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