糖尿病による胃不全麻痺について


糖尿病患者のみなさん、胃腸の調子はいかがですか?

糖尿病の合併症というと、
目・腎臓・手足などの末端が気になる人が多いと思います。
しかし、実際にはこれら以外にも様々な合併症の可能性があります。

今日お尋ねしたいのは「胃腸の調子はいかがですか?」という質問です。
通常、胃に入った食物は迷走神経による動きですりつぶされ、胃から排出されて小腸へと移動します。
しかし、糖尿病によって高血糖状態が保たれると、この神経がダメージを受けることがあります。
これが原因となって消化の動きが極端に遅くなったり、完全に止まったりしてしまいます。これを胃不全麻痺といいます。
本人には胸焼け、吐気、食欲不振、嘔吐、胃食道逆流、腹痛などの自覚症状として表れることが多いそうです。
参考: 糖尿病の合併症:胃不全麻痺の栄養療法

胃不全麻痺患者に対して、食事を小分けにして、回数を多く食べていただくことが基本になっています。
食事量を減らすことで、消化器への負担を減らし、自覚症状を軽くすることが出来ます。
これに対して、今回発表されたのは薬を使った治療です。
relamorelin-131を胃不全麻痺を患っている糖尿病患者に服用してもらったところ、嘔吐の回数が全体で63%減少したようです。
夕食前のみより、朝食前・夕食前の1日2回投与をした方が効果が大きく、特に副作用は確認はされなかったようです。
参考: Potential Treatment for Symptoms of Diabetic Gastroparesis

食事は生活のQOLに大きく影響をおよぼします。
食べた後にお腹が痛くなるとわかっていると、満足のいく食事がしにくいはずです。
合併症を予防できるようにすることがベストではありますが、苦しんでいる患者が豊かな生活を楽しめるようにするサポートが広がればいいですね。

執筆者紹介

satoshi2

ヘルスケア・コンサルタント
谷口 諭
URL: http://www.mystar-japan.biz/

糖尿病患者団体マイスター・ジャパンの事務局、YOKOHAMA-VOXのスタッフを務める。炭水化物量検索アプリ「Carbodata」の運営をする他、教育的観点からのヘルスケア分野の著作、セミナーの開発を行う。


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