病院がアプリを開発提供する時代がやってきた


“app

アメリカで最も有名な医療機関のひとつであるMayo Clinic.
この度Mayo Clinicが遠隔医療相談サービスの提供を開始しました。

医療相談アプリ Better

BetterはMayo Clinicが提供する遠隔医療相談サービスです。
無料のiPhoneアプリとして提供されており、Mayo Clnicの患者でなくても使用することができます。
ダウンロードはこちら

アプリの機能としては
・健康に関連する記事を読むことができます。
・看護師に健康相談をすることができます。
・健康相談員に健康保険や治療手続きに関する相談ができます。
・自覚症状に関する質問に答えると該当する疾病を教えてくれる自己診断機能があります。
なお、健康相談を受けるためには月額5000円程度支払う必要があります。

これまで医師に質問をすることができるサービスはありましたが、そのほとんどは開業医が認知度を高めるために答えるものがほとんどでした。
有名病院が全ての質問に答えるサービスは業界初であると思います。

なぜMayo Clinicがアプリを提供するのか?

Mayo Clinicはなぜこのようなアプリをリリースするのでしょうか?

その理由のひとつはミッションにあります。
Mayo Clinicは2020年までに「2億人の健康を支える」ことを目標に掲げています。
すでに4カ所に病院を設置するだけでなく、全米に提携クリニックを展開しています。
2億人との接点を作る上で、WEBの活用は不可欠と考えているそうです。

また、病院間競争の激化も大きな理由としてあげられます。
アメリカの400床以上ある病院は、平均で2億円以上広告費を支払っているとされています。
Mayo Clinicの広告予算総額は10億円以上であることが想定されます、
多くの部分が自由競争にゆだねられているアメリカのヘルスケアでは、病院間の患者獲得競争が激化しているのです。
様々なクリニックと並ぶ病院検索サイト等に出稿することよりも、より便利なサービスを提供することが合理性があると言えるのかもしれません。
参考:Hospital Advertising Contributes to Runaway Health Care Costs

多様化する病院の役割

Mayo ClinicはBetterの関わりは、相談サービスを提供するだけではありません。
実はアプリを開発・運営する会社の主要投資家でもあります。

Mayo ClinicはMayo Clinic Venturesというベンチャー・ファンドを創成しています。
このファンドを通じて開発した技術の事業化を図ったり、親和性の高いスタートアップに投資・育成を行っています。
投資という形で関わることで、その技術やスタートアップの一人歩きを現状の病院事業との利益相反を気にせずに行うことができます。

また、ヘルスケア・スタートアップを創出するインキュベーション・プログラムに積極的に関わることでも有名です。
事業創成時点から関わることで、他クリニックに先行して技術やサービスを取り込むことができます。

医療はイノベーションが最も進んでいる分野の一つです。
医療機関はイノベーションの推進役としての役目を果たすためにはどうすれば良いのか?を考えた時、より多様な関わり方が今求められているのかもしれません。

執筆者紹介

satoshi2

ヘルスケア・コンサルタント
谷口諭
URL: http://www.mystar-japan.biz/


糖尿病患者団体マイスター・ジャパンの事務局、YOKOHAMA-VOXのスタッフを務める。炭水化物量検索アプリ「Carbodata」の運営をする他、教育的観点からのヘルスケア分野の著作、セミナーの開発を行う。
 
掲載内容は株式会社ウェルビーの見解を述べるものではございません。
(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。)
本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。


糖尿病や生活習慣病の患者さんのための

つながる自己管理ノート

アプリのダウンロードはこちらから

糖尿病をはじめとする生活習慣病にとりくむために、
自ら情報を得て、自ら行動し、自ら判断出来るクラウドサービス