逆境を跳ね返してきた1型糖尿病患者のスポーツ選手たち

スポーツ選手

こんにちは!Welbyメディア編集の南です。
私の帰宅後の楽しみであったリオオリンピック、遂に閉幕してしまいました。
日本は過去最多の41個のメダル獲得!大いに盛り上がり、4年後の東京オリンピックへの期待がさらに高まりました。アスリートが活躍している姿を見ると勇気づけられるのです。

そんなリオオリンピックの興奮冷めやまない中、皆さん、糖尿病と闘うスポーツ選手がいることはご存知でしょうか?

本日は、糖尿病患者のスポーツ選手を紹介します。

1.糖尿病患者のスポーツ選手?

本日取り上げるスポーツ選手は「1型糖尿病」を発症された方です。
糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病が存在します。
詳しくは「糖尿病の基礎知識」をご覧頂きたいのですが、基礎知識の文章を引用しますと以下の通りです。

1型糖尿病は「インスリン依存型糖尿病」「若年型糖尿病」と呼ばれており、患者の多くは10代で発症しますが、年齢に関係なく発症が見られる病気です。
すい臓のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気であるため、インスリンをほとんど、もしくは全く作ることができません。そのため、患者の多くはインスリン注射を必要とします。
また、食事の仕方や運動の有無に関わらず、正常の人よりも血糖値が高くなります。2型糖尿病は飲み薬の内服で血糖値の上昇を抑えることができますが、1型は飲み薬が効かないことも特徴です。
糖尿病の患者のうち、1型糖尿病は10人に1人未満の割合となります。

引用:糖尿病ってなに? 国民の5人に1人が発症する、糖尿病の知っておくべき基礎知識

1型糖尿病患者であるため、日々インスリン注射を行ないながら、激しいトレーニングや試合をこなしています。そんな厳しい環境の中で活躍する、主なスポーツ選手を紹介します。

2.国内のスポーツ選手


杉山 新 選手

杉山
画像出典:本人ブログ

生年月日:1980年7月25日
競技:サッカー(ディフェンダー)
発症した時期:23歳(2003年)
実績:
 J1リーグ:101試合出場
 J2リーグ:232試合出場
 J1リーグ:通算得点1点
 J2リーグ:通算得点5点

エピソード:2003年にヴァンフォーレ甲府に移籍後に1型糖尿病を発症。戦力外通告を受けるものの、病気とうまく付き合いながら練習を続け、その後ヴァンフォーレ甲府では7年間に渡り活躍。また、1型糖尿病への理解を広める活動を積極的に行い、1型糖尿病の子たちをサポートする活動も献身的に行っている。自著に「絶望なんかで夢は死なない “難病Jリーガー”杉山新、今日も全力疾走。 」をイースト・プレスより出版。
Wikipedia:杉山 新
ブログ:元Jリーガー・杉山 新 1型糖尿病と生きる -挑戦を希望に-


岩田 稔 選手

岩田
画像出典:Wikipedia

生年月日:1983年10月31日
競技:野球(ピッチャー)※阪神タイガース所属
発症した時期:17歳(2000年)
実績:
 156試合登板、154試合先発、通算53勝(2015年までの実績)

エピソード:高校2年生で1型糖尿病を発症し、病気が理由で社会人野球チームへの内定を取り消された。過去日本プロ野球に在籍していた、同じ1型糖尿病患者のビル・ガリクソン選手の本を読んだり、大村選手(後述)に出会い勇気をもらい、その後、夢であったプロ野球選手になる。阪神タイガースに所属し、投手として活躍する傍ら、1型糖尿病患者を励ますための交流会への参加を積極的に行っている。
Wikipedia:岩田 稔


大村 詠一 選手

大村
画像出典:本人ブログ

生年月日:1986年2月7日
競技:エアロビック
発症した時期:8歳(1994年)
実績:
 2002年スズキワールドカップ・世界エアロビック選手権大会ユースの部:優勝
 2003年スズキワールドカップ・世界エアロビック選手権大会ユースの部:優勝
 2006年スポーツエアロビック一般の部トリオ部門(3人組):優勝
 2008年スポーツエアロビック一般の部男子シングル部門:優勝
 2010年スポーツエアロビック一般の部トリオ部門:優勝
 2010年スポーツエアロビック一般の部男子シングル部門:準優勝
 2011年スポーツエアロビック一般の部トリオ部門:優勝
 2011年スポーツエアロビック一般の部男子シングル部門:準優勝
 2012年スポーツエアロビック一般の部トリオ部門:優勝
 2012年スポーツエアロビック一般の部男子シングル部門:優勝
 2016年スズキワールドカップ・世界エアロビック選手権大会シニアの部:3位

エピソード:8歳で1型糖尿病を患ったにも関わらず、10歳でエアロビック競技を本格的に開始。毎日4回以上のインスリン注射が欠かせない中でもトレーニングに励み、数々の大会で優勝・準優勝を獲得。現在は高校・短期大学の非常勤講師、大学の技術補佐員など、さまざまな肩書きを持つ。インスリンが必要な患者とその家族の支援団体「認定特定非営利活動法人日本IDDMネットワーク」専務理事を務める。
ブログ:エアロビックで世界へ!~1型糖尿病とともに~
オフィシャルサイト:大村詠一オフィシャルサイト 〜1型糖尿病とともにエアロビックで世界へ〜


3.海外のスポーツ選手


ビル・ガリクソン 選手

ビル・ガリクソン
画像出典:Yahooブログ

生年月日:1959年2月20日
国籍:アメリカ合衆国
競技:野球(ピッチャー)
発症した時期:21歳(1980年)
実績:
 メジャーリーグ:162勝
 日本プロ野球:21勝(2年間)

エピソード:プロ入りしてから16年間インスリン注射を打ちながら、日米通算183勝をあげる。年俸以外の副収入は全て糖尿病患者のために寄付していた。こういったガリクソンの活動に敬意を表し、日本糖尿病協会は社会的貢献をした小児糖尿病患者を表彰する「ガリクソン賞」が制定された。
Wikipedia:ビル・ガリクソン


ゲーリー・ホール・ジュニア 選手

ゲーリー・ホール・ジュニア
画像出典:taisya.net

生年月日:1974年9月26日
国籍:アメリカ合衆国
競技:水泳
発症した時期:25歳(1999年)
実績:
 1996年アトランタ五輪
  金:400mリレー、400mメドレーリレー
  銀:50m自由形、100m自由形
 2000年シドニー五輪
  金:50m自由形、400mメドレーリレー
  銀:400mリレー
  銅:100m自由形
 2004年アテネ五輪
  金:50m自由形
  銅:400mリレー

エピソード:シドニー五輪前に糖尿病を発症。インスリンを投与しながら、練習を続けたため、医者から練習を止められそうにもなった。このエピソードからもストイックに五輪で金を目指し続けたことが分かる。
Wikipedia:ゲーリー・ホール・ジュニア


アール・レスター・”バディ”・カーライル 選手

バディ・カーライル
画像出典:スポニチ

生年月日:1977年12月21日
国籍:アメリカ合衆国
競技:野球
発症した時期:31歳(2009年)
実績:
 メジャーリーグ:12勝
 日本プロ野球:7勝
 韓国プロ野球:2勝

エピソード:日本では阪神タイガースや日本ハムファイターズに所属し活躍。日本人プロ野球選手の岩田稔選手と同じ1型糖尿病患者として対談を行った。
Wikipedia:バディ・カーライル


クリス・フリーマン 選手

クリス・フリーマン
画像出典:healthline

生年月日:1980年10月14日
国籍:アメリカ合衆国
競技:スキー・クロスカントリー
発症した時期:20歳(2001年)
実績:
 2002年ソルトレイク五輪
  15kmクロスカントリー:出場
 2003年世界選手権大会
  15kmクロスカントリー:4位入賞
 2006年トリノ五輪
  15kmクロスカントリー:出場
 2010年バンクーバー五輪
  15kmクロスカントリー:出場
 2014年ソチ五輪
  15kmクロスカントリー:出場

エピソード:1型糖尿病の発症が分かった後、インスリン注射を行いながら、計4回のオリンピックに出場。
Wikipedia:Kris Freeman


チャーリー・キンボール 選手

チャーリー・キンボール
画像出典:Wikipedia

生年月日:1985年2月20日
国籍:アメリカ合衆国
競技:カーレーサー
発症した時期:22歳(2007年)
実績:
 2003年USフォーミュラフォードに参戦、2勝を挙げ表彰台7回、ランキング3位
 2003年UKフォーミュラフォードウィンターシリーズに参戦、1勝を挙げランキング3位
 2004年UKフォーミュラフォードにフル参戦、2勝を挙げ表彰台11回、ランキング4位
 2005年イギリスF3選手権に参戦し、5勝を挙げランキング2位

エピソード:血糖値を常に運転席でモニタリング出来るように持続血糖モニターをつけてレースに臨んでいた。低血糖対策の一環として、レース中に糖分入りの水分を取れるようにしていた。
Wikipedia:チャーリー・キンボール

4.まとめ

今回は、インスリン注射が欠かせない中でも、トレーニングに励み、逆境を跳ね返してきた1型糖尿病のスポーツ選手を紹介しました。1型糖尿病の患者さんはもとより、2型糖尿病患者の方も、彼らの生き方に共感し、勇気をもらった人は少なくはないのではないでしょうか。
自身の現状を理解し、どう自分の身体と付き合っていくかという点では1型・2型糖尿病患者さんに垣根はありません。主治医・管理栄養士さんの指導や家族の応援に加えて、自己管理をサポートする「Welbyマイカルテ」などの最新のデジタルツール事情、また今回のような同じ患者さんの姿など、Welbyメディアは患者さんの治療の一助となる情報の発信を続けていきます。

Welbyマイカルテ

著者紹介

南 洋佑

WelbyMedia専属ライター

学生時代に参加した医療系アプリ開発コンテストで、禁煙アプリを作り入賞したことで、医療に強い関心を持つ。体や食事、栄養の知識をより役立て、患者様に届けたいとの想いからWelby Mediaの編集を担当すべく、株式会社ウェルビー(Welby)へ入社。
元高校球児で体を動かすことが得意。大学の卒業旅行として、千葉県から福井県まで”ママチャリ”で旅をしたことも。「わかりやすく、面白く、親しみやすく」をモットーに、Welby Mediaの記事の執筆に従事する。


本記事は、医療・健康に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証したり、標ぼうするものではなく、また医師・医療従事者等による情報の提供は、個別具体的な患者に対する診断・治療行為ではありません。本メディア上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。


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