世界の死亡数の約1割は運動不足が原因!かかる医療費はいくら?

世界の死亡数の約1割は運動不足が原因! かかる医療費はいくら?

1日中PCの前に座って仕事をしていて、日頃は体を動かす機会がない、という人も少なくありません。運動不足はいけないとは思いつつも、じっとしているだけなら、特に問題はないと思うかもしれません。ですが、実は、最新の研究ではこれが病気のリスクを高めることがわかってきました。

病気になると、それだけで医療費の支出や仕事での収入ダウンにつながります。そこで今回は、運動不足が招くリスクや医療費についてご紹介しましょう。

運動不足はなぜダメなの?

いま、体を動かすことと健康、さらには医療費との関連について、世界的に研究が進んでいます。体を動かすことは「身体活動」と呼ばれ、WHO(世界保健機関)は、その不足を、全世界の死亡の危険因子の第4位として位置づけています。

危険因子の第1位は高血圧で、身体活動不足は喫煙、高血糖に次いで危険があるというのです。また、国際的な医学誌である「The Lancet」では、世界の全死亡数の9.4%は身体活動不足が原因で、その危険度は世界的に「大流行している(pandemicな状態)」とまで指摘されました(※1)。

身体活動の不足は、肥満、メタボリックシンドローム、さらには糖尿病の原因になります。糖尿病になると、動脈の壁が厚くなったり、硬くなったりして本来の構造が壊れ、働きが悪くなる「動脈硬化」を進めるほか、網膜症・腎臓障害・神経障害などの合併症、失明、人工透析が必要になる、あるいは心筋梗塞、脳卒中、腎臓病、認知症、がんといった病気を引き起こすリスクもあります。

糖尿病でかかる医療費

このように、ただ体を動かさないことがきっかけでも、糖尿病になると重大な病気につながる恐れがあります。すると、命にかかわるだけではなく、医療費の出費の面でも大きな負担になります。

ある研究では、生活習慣を主な原因とする糖尿病でかかる医療費の平均が年間約23万円であるのに対し、合併症の数が1種なら平均約31.5万円、2種で約39万円、3種で約49.4万円、4種で約68万円になることがわかりました(※2)。自己負担はこの3割ですが、これが毎年かかり続けるとなると、家計へのダメージも大きいものです。

保険を検討したり、見直したりするときには、病気になったときにかかる医療費を考慮することが多いですが、病気になった直後や入院中だけでなく、病気と付き合いながら暮らす生活での医療費も、忘れずに意識しておきたいものですね。

※1. 健康づくりのための身体活動基準 2013(厚生労働省)
※2.「糖尿病外来医療費 に関する研究」糖尿病42(11):909~916,1999


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<著者紹介>
加藤梨里

ファイナンシャルプランナー(CFP®)
マネーステップオフィス株式会社代表
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科特任助教



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