圧倒的当事者意識で、治療の主導権を取る 【1型糖尿病患者 大学生Aさん】インタビュー

光るもみじ

大学生のAさんが1型糖尿病だと診断されたのは大学の健康診断。最初は病名さえ知らなかったそうですが、すぐに当事者意識が芽生え、緊急入院した時から病気や治療について調べたといいます。

徹底した情報収集の結果、今は自身がベストと思う方法で上手に血糖コントロールをしているというAさん。病気が判明してから1年半、Aさんが糖尿病とどのように付き合ってきたのかをお聴きしました。(インタビュー、構成=荻島央江)

■徹底的な情報収集

――大学の健康診断で1型糖尿病だと診断されたのですね。それまで自覚症状はなかったのですか。

診断される直前は、無性にのどが乾いて1日に水を12リットル飲んだり、頻尿で昼夜かかわらず1時間に2回もトイレに行ったりといった症状がありました。ただそれも徐々に進行するので、自分ではそれほどおかしいとは思ってはいませんでした。

病気が分かったとき、医師から「糖尿病です。残酷なようですが、これから一生付き合っていかなければなりません」と言われ、即入院です。期間は2週間でした。

それまで1型糖尿病という病名を聞いたことさえありませんでした。ただ診断されたその瞬間から否応なく圧倒的当事者意識が芽生え、糖尿病について調べに調べました。インターネットで検索したり、病院に置いてあった本を片っ端から病室まで持ってきて読んだり。論文まで目を通したくらいです。

読み進めるうちに、どんな病気なのかが分かってきました。当初は7.0%未満が平常とされるHbA1cが15%もあって、今から思うといつ倒れてもおかしくなかった。調べてぞっとしました。

■インスリン注射が嫌だった

病院では今後の治療方法について一通り説明され、インスリン注射の仕方などを指導されました。でも僕は病院から提示されたものが率直に言って嫌だった。

――何が嫌だったのですか。

例えば「食事をするときに友達の前で注射をするの?」って思ったんです。そんなこと、やっていられない。でもやらないと生きていけない。余計な荷物は増やしたくなかったので、何か他に方法はないか調べました。そのうえで、ベストだと思う血糖自己測定器、インスリン製剤、ポンプを自分なりにまとめ、主治医に「これを出してください」とお願いしました。ただそこの病院では処方できないと言われたので、自分が希望する治療ができる病院を教えてもらい、退院後はそちらへ移りました。

――血糖自己測定器などはどんなポイントで決めたのですか。

自己血糖測定器は測定ごとの試験紙のセット、廃棄作業が不要な「アキュチェックモバイル」を選びました。この病気は血糖コントロールがすべてですから、そのためには最大限の努力をしようと思っています。デバイスも、できるだけ手間がかからず、ストレスなく使用できる一番いいものを使いたい。ただ日本では最新機種を使えず、欧米の10年遅れのものを使わないとならないというもどかしさはあります。

■ストイックにやりすぎない

現在、低血糖もなくHbA1cは5.5%くらいを維持していて、血糖コントロールはうまくいっています。ただあまりストイックにはやっていません。いくら数値がよくても、パフォーマンスに合わない時間や医療費をかけたり、ストレスに感じたりするようでは意味がないと思うからです。

病気に関しては、医師任せではなく、すべて自己管理でイニシアチブを取っています。病院を選ぶ際にも柔軟にやらせてもらえるところを選びました。長く付き合っていくことになるので、そのあたりは意識しましたね。

ーー引き続き、発症後、Aさんが治療についてどう考え、どんなふうに治療方法を選んできたのかをうかがいます。

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