処方箋なしでも寄ってもらえる健康相談ができる薬局を目指す【薬剤師 中山寛之氏】【管理栄養士 髙橋知子氏】

高橋さん

管理栄養士と言えば、病院などで栄養指導をしたり、学校給食の献立を作成したりといったイメージが強いですが、近年は調剤薬局の中に、栄養指導のスペシャリストである管理栄養士を配置し、食事面から患者の健康をサポートしようとする試みが注目されています。
調剤薬局を展開するパル・オネストにも管理栄養士が在籍していて、その1人が入社3年目の髙橋知子さんです。各店舗で栄養相談を受けたり、健康情報を発信したりしていて、顧客からの評判は上々といいます。
パル・オネストが展開する「スマイル薬局」の薬局長を務める薬剤師の中山寛之さんも「お客様から食事に関して質問されたときは専門家である彼女に頼りきり。いてくれて本当に助かっています」と髙橋さんの仕事ぶりを高く評価しています。
調剤薬局の中で、管理栄養士としてどのような役割を担い、どんな活動をしているのか。薬剤師との連携は――。髙橋さんと中山薬局長に話を聞きました。(インタビュー、構成=荻島央江)

調剤薬局に管理栄養士を配置するねらい

――管理栄養士を配置している調剤薬局は多いのですか。

髙橋:
全国的にはまだまだ少ないと思います。私は入社3年目ですが、管理栄養士として当社に入ったのは私が初めてのケースです。管理栄養士を調剤薬局に配置し、予防医療に積極的に取り組んでいくという会社の姿勢に共感し、入社を決めました。

糖尿病などの生活習慣病には、薬物治療だけでなく、食生活の改善が必要不可欠です。乱れた食生活は病態を悪化させ、合併症を引き起こしかねません。そうした意味で、管理栄養士は今後、患者さんに寄り添い、栄養や食事の面からサポートする重要な役割を担えるのではないかと考えています。

実際、いざ病気にかかったときに、「具体的に、どんな食事をしたらいいのか分からない」という患者さんは多い。クリニックなどではそこまでなかなか手が回らない状態だと思うので、それを調剤薬局で補えるといいですよね。

――現在は具体的にどんなお仕事をされているのですか。

髙橋:
管理栄養士として本格的に活動し始めたのは1年前くらいからです。今は医療事務の傍ら、各店舗で栄養相談を受けたり、食生活に関する健康情報を発信したりしています。毎月、食事のアドバイスなどを疾患別にまとめたリーフレットを作成し、薬局内に置いているのですが、待ち時間に手に取って読んだり、家に持ち帰ったりする人が多くて、手応えを感じています。

パル・パンフレット

誰が患者の食事指導をするのか

――こうした取り組みについて、医師からはどんな評判を聞いていますか。

中山:
ある先生に「患者に食事指導をしてくれたおかげで、病態が改善されたよ。ありがとう」とお礼を言っていただいたことがあります。先生自身、食事指導の重要性や必要性は感じているものの、そこまでやる時間はないし、かといって自分のクリニックで管理栄養士を雇用するほどの余裕はない。そんなジレンマを抱えている先生は少なくないと思います。調剤薬局は薬を出すだけでなく、健康に関する相談ができる場所へとその役割はどんどん変わっていくのではないでしょうか。

――薬剤師と管理栄養士とで、どんなふうに連携しているのですか。

中山:
日常業務の中で、患者さんから食事に関しての質問をよくされますが、そんなときはすぐに髙橋さんに振っています(笑)。薬剤師国家試験の出題領域に栄養学が含まれているとはいえ、管理栄養士ほどの知識は持っていません。だったら専門家である髙橋さんに任せたほうが患者さんのためですよね。
髙橋さんが不在のときでも、その場で薬剤師が対応するのではなく、後日髙橋さんが資料などを作成し、患者さんに回答するようにしています。

髙橋:
今はまだ「あの薬局には栄養士さんがいる」と認知され始めた段階です。浸透には時間がかかると思うので、じっくり腰を据えて活動していきたいと思います。

中山:
最終的には処方箋がなくても寄っていただけるようなそんな薬局を目指していきたい。そのくらい密なコミュニケーションを患者さんと図れるようになれば、在宅介護などになった場合にもスムーズな指導ができるはずと思っています。
今後、調剤薬局における管理栄養士の存在が注目されそうです。パル・オネストでは今後とも定期的に栄養士を採用し、予防医療に積極的に取り組んでいく考えです。

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話し手ご紹介

nakayama

薬剤師、スマイル薬局 薬局長
中山寛之


takahashi

管理栄養士
髙橋知子

パル・オネスト: http://www.palhonest.co.jp/


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