「あなただけの糖尿病治療」は医師とのコミュニケーションから【医師 松澤陽子氏】

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医療者とともに作る、あなただけの糖尿病治療
「やりたいことができる生活」を実現するために、今知りたいこと
小さなことでもいい。医療者と生活の中の「こうしたい」を共有

ーー前回は、治療の目標として、ご自身が「やりたいこと」を医療者と共有し、適した治療法を見つけることが重要とのお話を伺いました。ただ、患者さんの中には、なかなか思うようにご自分のことを表現したり、「やりいたいこと」が見つけられないという方もいらっしゃると思います。

「やりたいこと」といっても大きなことでなく、ごく日常的なことでも良いと思います。例えば、ある患者さんで実際にあったことなのですが、その方には当初1日3回服用する薬剤を処方していました。しかし、実はお仕事の関係で昼間は飲めていなかったようなんです。それを何となくずっと言えずにいたと。ある時、ふとしたきっかけでそれがわかり、1日2回の服用でも血糖値のコントロールができるよう、治療を切り替えました。
このように治療に自分の生活を合わせるのではなく、自分に治療を合わせていくことが大切で、小さなことでもできることから始めて頂きたいと思っています。

また、緊張して思うようにお話ができないという方は、「今日はこれを話す」という内容をメモにまとめてお持ちいただくと良いようです。日々の血圧、体重、血糖値を記録している方は、それを印刷して持参頂き、一緒に見るというのも正確なアドバイスのために役立ちます。

まずはコミュニケーションを。そこからが治療の始まり

ーーまずは自分の生活を振り返り、「こうなったらいいな」という日々の要望をクリアにしていく、そのために小さなことでも発信して相談してみることが始まりのようですね。

「○○だからできない」ではなく、「どうやったらできるか」を考え、試行錯誤する中で「あなただけの糖尿病治療」が見つかると思います。
また色々なことを調べたり、考えていく過程で、気になる情報や不安なことなどがあれば、遠慮なく医療者に相談して頂きたいと思っています。お話しいただくと「もっと早く質問してくれればよかったのに」と思うようなことに、患者さんが悩んでいらっしゃることが本当に多いのです。病気に関する一般論と個別の治療に係わることは、必ずしも一致していません。
コミュニケーションを取り、新たな知見を得て、その結果を次のステップに活かすことは人間関係の基本ですが、糖尿病治療の大事な基本でもあります。

ーー医療者に対して、つい遠慮をしてしまうという方には、この機会に見方を変えて頂きたいですね。

はい。患者さんの声を聞きたいと考える医師は増えていると思います。わたしも先だって、コーチングを学びました。もちろん、医療者にも色々な方はいますが、糖尿病の世界は、確実に変わってきていると感じます。患者さんにも、受け身でいるのではなくなにがしかのアクションを起こしてみて頂きたいですね。

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話し手ご紹介

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松澤 陽子

横浜生まれ。慶應義塾大学文学部(心理学)、千葉大学医学部卒業。日本糖尿病学会認定専門医、日本内分泌学会認定専門医、医学博士。2005年より横浜労災病院糖尿病内科に勤務し、糖尿病チーム医療の充実を目指して日々奮闘中。最近は糖尿病治療へのコーチング活用に注力している。数年前のケニア旅行で大自然と野生動物の美しさに魅せられてサファリリピーターとなったが、忙しくてなかなか旅行の時間を作れないのが悩み。


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