腎臓の検査

150723_腎臓病の検査

腎臓の機能を調べる検査には尿検査や血液検査があります。
まずは尿検査において検出用テープや試薬による検査を行います。ここで異常がみられたときには、尿沈渣(遠心分離機にかけて、沈殿した固形成分)を調べます。さらに、血液検査の情報も併せて、より詳しく腎臓の状態を調べていきます。
今回は、血液検査に多く用いられる①尿素窒素、②血清クレアチニン値、③GFR(糸球体ろ過量)、④eGFR(推算糸球体ろ過量)について確認していきましょう。

■尿素窒素とクレアチニン

①尿素窒素(BUN)

正常値:8~20mg/dl

尿素窒素は腎臓の機能の悪化と共に上昇し、腎臓の機能を調べるために長年使用されていますが、腎臓の機能以外の原因にも影響を受けます。

②血清クレアチニン

正常値(酵素法による):(男性)0.6~1.0mg/dL
            (女性)0.4~0.8mg/dL

血清クレアチニン値は、筋肉に由来する代謝産物で、腎臓で排泄されるため、腎臓の機能が低下すると、血清クレアチニン値は増加します。クレアチニンが作られる量は、体の筋肉量と関連があるため、性別や年齢、人種、栄養の状態など腎臓の機能以外の原因で値が変動します。

■eGFRとGFR

①eGFR(推算糸球体ろ過量)

eGFRとは、腎臓がどの程度の働きをしているのかを推定する式で、血清クレアチニン値と年齢を使用して計算します。eGFRは心血管系の病気の発症率と相関があるため、腎臓病に合わせて心臓疾患の合併症発生の頻度を知り、予防に役立てることを目的としています。

計算式:eGFR(ml/分/1.73m2)=194×クレアチニン-1.094×年齢-0.287(女性は×0.739)
基準値:90ml/分/1.73m2(腎臓の障害は見られるが機能は正常以上である)

②GFR(糸球体ろ過量)

正常値:100ml/分/1.73m2程度
GFRはもっとも正確な個人の腎機能を評価します。GFRを求める検査が後述のクレアチニンクリアランス(Ccr)です。
・クレアチニンクリアランス(Ccr )からGFRを推定する式
実測24時間Ccr(ml/分)=尿中クレアチニン(mg/dL)×尿量(mL/日)/血清クレアチニン(mg/dL)

③クレアチニンクリアランス(Ccr)

基準値:男性90~120ml/分、女性80~110ml/分

血清クレアチニンに比べて、軽度の腎機能低下も検出することができます。標準的な24時間法と1~2時間の短時間法があります。24時間法では、1日の蓄尿検査が必要になり、正確に蓄尿することが難しいため、測定誤差の原因になります。しかし、蓄尿検査ではナトリウム、カリウム、尿素排泄量を測定できるので、摂取塩分量と摂取たんぱく質量を計算することができることから、食事管理に大変役立ちます。

~クレアチニンクリアランス(Ccr)算出式〜
・24時間法:計算式
 Ccr(ml/分)=尿クレアチニン濃度(mg/dL)×1日尿量(ml)/(1,440×血清クレアチニン濃度(mg/dL))

・2時間法:計算式
 Ccr(ml/分)=尿クレアチニン濃度(mg/dL)×尿量(ml)/(蓄尿時間(分)×血清クレアチニン濃度(mg/dL))

次回は蓄尿検査について触れていきたいと思います。

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執筆者紹介

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管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


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