75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)とは②~どんなことがわかる?

75g経口ブドウ糖負荷試験

前回は、75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)検査とはどのようなものかをご紹介しました。(「75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)とは①~どんな検査?」
今回は実際の75gOGTT検査内容と、検査結果からわかることなどを紹介していきます。

75gOGTTはブドウ糖を溶かした飲料を飲み、ブドウ糖負荷後、30分後(必要に応じて)、1時間後、2時間後にそれぞれ採血を行い、血糖値と血液中のインスリン濃度を測定します。
ここで、HbA1c6.3%で、糖尿病境界型が疑われたTさんの75gOGTT結果をみてみましょう。

150409_記事内表
※検査結果はTさんの結果を元に、解説一部改編しております

Tさんの判定は?

空腹時血糖値が100mg/dl、負荷後2時間血糖値が150mg/dlでしたので、下記の表より、糖尿病境界型ということになります。
150409_記事内グラフ

インスリン抵抗性

インスリン抵抗性とは、血液中のインスリン濃度に見合った分だけの血糖値降下の作用が得られない状態を示します。HOMA-Rという計算式でインスリン抵抗性があるかどうか見ることができます。日本人ではHOMA-Rが2.5以上であるとインスリン抵抗性があるとされます。

150409_計算式1
計算結果より、TさんのHOMA-Rは2.5となりインスリン抵抗性があることがわかります。

インスリン分泌能評価(insulinogenic index)

0.4未満ですと、将来2型糖尿病の発症リスクが高くなると言われます。

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計算結果より、Tさんのインスリン分泌能評価は0.3となり、将来2型糖尿病の発症の危険性があることがわかります。

インスリンの分泌能(HOMA-β)

膵臓からのインスリン分泌能をあらわします。40~60が正常範囲です。

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計算結果より、Tさんのインスリン分泌能は92となり、インスリン分泌があることがわかります。

これらの結果を総合的に判断し、さらに高血圧症、脂質異常症の有無や他の合併症や既往歴を考慮して、主治医が今後の治療方針を決定します。食事療法や運動療法を中心に、生活指導を受けることもあります。HbA1cと血糖値のみではわからないことが75gOGTTで知ることができます。

(参照:日本糖尿病学会編・著 糖尿病治療ガイド2014-2015)

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執筆者紹介

about-photo01

管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


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