砂糖と異性化糖

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砂糖やグラニュー糖など私たちの生活の中でなじみ深い糖類があります。これらは「ぶどう糖」と「果糖」が結合したものです。果糖とぶどう糖はどちらも単糖類ですが、体内に取り込まれた時の働きが異なります。

ぶどう糖は米やパン、めん、イモなどの野菜に多く含まれます。摂取すると小腸より吸収され血液中に取り込まれ血糖値が上昇し、細胞のエネルギー源となり、使用されず余った分は中性脂肪として体にたまります。

果糖は主に果物類や野菜類などに含まれ、ぶどう糖に比べて甘味が強いのが特徴です。その他、異性化糖という種類の果糖もあります。異性化糖というのを聞いたことがありますか?異性化糖は高フルクトース・コーンシロップなどと呼ばれ、清涼飲料水や調味料、乳製品などに「果糖ぶどう糖液糖」「ぶどう糖果糖液糖」と表示されています。異性化糖はぶどう糖と果糖を混合した液で、トウモロコシ等のでんぷんを酵素で処理してつくられます。安価で生産できる異性化糖は砂糖の代わりとして世界中で生産・消費量が増加しています。

甘味というと砂糖やグラニュー糖を連想すると思いますが、砂糖の消費量は昭和40年代後半に1人あたり年間30kgであったといわれ、それをピークにその後は砂糖に代わる異性化糖などの甘味料や加糖調整品が流通したことから砂糖自体の消費量は減少傾向にあり、平成22年には砂糖消費量は1人あたり約18kgとなっています。代わりに異性化糖の需要が増加し、甘味自体の消費量としては近年横ばいのようです。

この異性化糖の摂り過ぎが肥満や2型糖尿病の発症を助長していると言われています。なぜでしょうか?

ぶどう糖を摂取すると血糖値が上昇するためインスリンが分泌され、満腹感が得られるのに対し、果糖では血糖値及びインスリンへの作用が少ないため、満腹感が得られにくく、過食につながる可能性があるという事です。
果糖(異性化糖)はぶどう糖と代謝経路が異なり、肝臓で代謝され直接的に血糖値を上昇させることはないと言われます。肝臓で中性脂肪にかわり、使用されない分は脂肪として溜まり、脂質異常症や脂肪肝をひきおこしたりすると考えられます。
砂糖やグラニュー糖の摂り過ぎに気を付けている…という方も、知らないうちに異性化糖の摂りすぎにならないように、注意したいですね。

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執筆者紹介

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管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


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