防ごう低血糖~①

低血糖①画像

低血糖とは、糖尿病の薬物治療中にみられる症状で、一般的に血糖値が70mg/dl以下になると症状が起こります。
普段の血糖値がかなり高めの方は、急激に血糖値が低下することで70mg/dl以上の高い値でも低血糖症状を示すことがあります。

この低血糖の原因は様々で、多い原因は食事量の不足(特に糖質量不足)や食事時間の遅延、アルコールの多量摂取、運動量が過剰、インスリン注射の過量の投与などが多く挙げられています。

低血糖の症状

血糖値 80ml/dl インスリンの分泌抑制
    70mg/dl 拮抗ホルモンの分泌(血糖値を上げるよう作用)
    60mg/dl 自律神経症状…空腹感、脱力感、発汗、手足の震え、動悸、悪心、知覚異常、頭痛
    50mg/dl 中枢神経症状…眠気、強い脱力感、めまい、集中力低下、混乱、視力障害
    40mg/dl 傾眠
    30mg/dl 昏睡
    20mg/dl 痙攣・脳障害   治療が遅れると死に至ることがある

 

糖尿病で血糖コントロールが不十分な期間が長く続いている方で、低血糖を何度も繰り返して起こしている場合は、糖尿病神経障害による自律神経の失調で、低血糖時に起こる自律神経症状(表参照)を感じずに、突然、中枢神経症状を起こすことがあります。これを無自覚性低血糖と呼び、低血糖に気づかないで症状が急に起こるため、大変危険です。

低血糖を起こしやすい状況を食事面を中心に考えると、下記のような原因が考えられます。

・食事量(特に糖質量)が普段よりも少ないとき
・食事を摂らなかった(欠食した)とき
・食事の時間が普段より遅れたとき
・体調不良での食欲低下時、下痢などの消化器症状がある場合
・アルコールを多飲したとき(アルコール性低血糖)

低血糖症状が疑われるときは、可能な限り血糖自己測定を行い血糖値を確認します。低血糖の場合は直ちにブドウ糖または砂糖を10~20g(α―GI薬を服用中の方はブドウ糖)摂取するか、それに相当する糖質量を含むジュースなどを摂取します。

症状が回復しても、再度血糖値が低下する場合もあるので、食事時間が近ければすぐに食事を摂るか、次の食事まで時間があく場合は炭水化物を中心とした軽食を摂ることが望ましいとされています。(炭水化物1~2単位程度)

低血糖は「なぜ起きたのか」「普段とどのような点が違ったのか」など状況から原因を探り、今後の再発予防策を立てることが大切です。
自分自身で原因が分からなかった場合は、自己血糖測定ノートにメモを残すなどして、主治医や糖尿病療養指導担当の看護師、管理栄養士、薬剤師に相談すると良いでしょう。

執筆者紹介

about-photo01

管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


掲載内容は株式会社ウェルビーの見解を述べるものではございません。 (すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。


糖尿病や生活習慣病の患者さんのための

つながる自己管理ノート

アプリのダウンロードはこちらから

糖尿病をはじめとする生活習慣病にとりくむために、
自ら情報を得て、自ら行動し、自ら判断出来るクラウドサービス