お酒との上手なつきあい方

日本酒とそら豆

お酒は楽しみのひとつであり、お付き合いや仕事での接待、冠婚葬祭の場など人間関係を円滑にしてくれます。
糖尿病治療ガイドによると、合併症の予防のために「アルコールは、純アルコールで1日25g程度まで」、肝疾患や合併症などがある場合は禁酒を目標としています。
経口血糖降下薬やインスリン注射を行っていないこと、飲酒量をコントロールできない方は禁止が望ましいと言われます。
糖尿病の方にとって、飲酒は血糖値にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

これらのように飲酒に関して厳しい制限がある理由としては、飲酒により血糖値が上がったり下がったりする場合があるということ、さらに脂質異常症や肝臓の病気、肥満の原因になりやすいことが挙げられます。

■血糖値が上がる場合

食事をとっているときに飲酒した場合は、一時的に血糖値は上昇をきたします。

・お酒を飲むと胃などの消化管の運動が活発になり、食欲増進作用がある。
通常よりも食事量が増えることで血糖値上昇の原因になり、エネルギーの摂り過ぎにより体重増加の元になる。

・お酒を飲みながらつまみを食べる…という“だらだら食い”により、通常の食事よりも長時間にわたる飲食となることから、食事量が増え血糖値の上昇やエネルギー過剰摂取の原因になる。
長い方は、夕方から飲み始めて深夜まで!と長時間に及ぶ例も。

・アルコール飲料の中には糖質を多く含む飲み物もあるため、血糖値が上昇する。(下記の表参照)

お酒の種類 エネルギー 純アルコール 糖質
ビール1缶(5%) 500ml 200kcal 20g 15.5g
日本酒1合(15%) 180ml 193 kcal 22g 8.8g
ワイン2杯(14%) 240ml 175 kcal 27g 3.6g
焼酎(25度)1合 180ml 252 kcal 36g 0g
梅酒(ロック) 100ml(原液) 156kcal 20g 20.7g

■血糖値が下がる場合

空腹の状態で飲酒をすると、肝臓でのアルコール代謝が優先されるため、血液中のブドウ糖の供給が減り、低血糖をきたしやすくなります。これは「アルコール性低血糖」といわれます。特に、薬物療法を行っている方は、低血糖を起こしやすいため注意が必要です。
低血糖症状が起きたときに朦朧とした状態ですと、お酒に酔っているのかまたは低血糖症状なのかわかりにくく、万が一の場合に発見が遅れる可能性もあります。

お酒と上手に付き合うには?

1.適量を決めておき、飲み過ぎないようにすることが肝心。
自分の意志で止めることができると良いですが、飲酒するとつい気持ちが大きくなり飲酒量や食事量が増えてしまう…という方は注意しましょう。目安量を越えたら、あとは烏龍茶などを飲むなど工夫してみましょう。

2.つまみはバランス良く。
炭水化物に偏りますと血糖値が上がってしまいますが、野菜類や肉・魚料理だけでは血糖値が上昇しません。野菜サラダ(副菜)+焼き鳥や刺身(主菜)+ピザや焼うどん(主食)など、メニュー選びを工夫して「主食」「主菜」「副菜」のバランスを整えましょう。

執筆者紹介

about-photo01

管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


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