カーボカウントとは?

オムライスとサラダ

自分にあった食事療法をみつける

糖尿病はその成り立ちによりタイプが分類され、日本における糖尿病患者のうち9割以上は2型糖尿病(インスリン非依存状態)が占めています。次に多いのが1型糖尿病(インスリン依存型)です。
糖尿病の種類にかかわらず、糖尿病治療において食事療法は基本と言われています。

インスリン依存の有無により、治療の優先順位が変化します。(表を参照)
血糖値を管理するための食事療法を指示される場合があります。加えて、肥満によってインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪く、血糖値が下がりにくい状態)が生じやすいため、減量のためのエネルギー制限を伴う食事療法を指示される場合があります。

糖尿病の病態 1型(インスリン依存型) 2型(インスリン非依存型)
特徴 インスリンが絶対的に欠乏しているため、生命維持のためにインスリン治療は不可欠となる。 インスリンの絶対的な欠乏はない。血糖コントロール改善を目的としてインスリン治療が選択されることもある。
治療 インスリン療法
②食事療法
③運動療法(代謝が安定している場合)
食事療法
②運動療法
③経口薬、GLP-1受容体作動薬またはインスリン療法
肥満度 肥満とは関係が無い 肥満または肥満の既往が多い

表)糖尿病治療ガイド2012-2013血糖コントロール目標改訂版 より改変して作成
※2型であっても、インスリン依存型になることがある

カーボカウントとは?

食事療法は様々に存在していますが、糖尿病のタイプやそのときの病気の状態、治療に対する熟達度に基づいて選択することが可能です。

カーボカウントとは食事療法のひとつで、低炭水化物食・糖質制限とは異なるものです。栄養素のうち、カーボ=炭水化物が食後の血糖値上昇させる作用を一番強く持っています。そこで食事のなかの炭水化物量を計算することで血糖値を調整させようとする考えが元になっています。
特に、食後高血糖が合併症の「動脈硬化」に大きな影響を及ぼすことがわかっています。食後高血糖を起こさないための治療が重要視されていることから、カーボカウントは有効であると考えられています。
カーボカウントには、2つの活用法があります。

1.基礎カーボカウント…摂取カーボ量を目標範囲内におさめる
<使い方例>

  • 毎食ごとに摂取するべきカーボ量が指示される。
  • メニューごとに炭水化物量に注目し、どの組み合わせを食べれば目標範囲に収まるのかを計算する。
  • 決めた組み合わせを食べる。指示通り服薬をする。

2.応用カーボカウント…摂取する糖質量に合わせて追加インスリン量を調節する
<使い方例>

  • 自分が1カーボの摂取に対して、いつ、どれくらいインスリンを服用すればいいのかを把握する。
  • 自由に食事をする。ただし、メニューごとの炭水化物摂取量を把握する。
  • 摂取した炭水化物量の予想に合わせて服薬量・時間を決定し、服薬する。

カーボカウントの長所・短所

これらは患者さんの症状や対応能力に合わせて活用することができます。
カーボカウントの長所としては、
「食後の血糖値の予測がつけられるため血糖値の管理がしやすくなった」
「血糖コントロールが改善した」
などの声が聞かれます。

短所としては、
「食べる食品を食べるときはカーボ量の推測がつけにくい」
「成分表示のない加工食品・外食での料理は推測を誤まってしまう」
などの声が聞かれます。

例えば、先日は初めて食べる料理を実際のカーボ量より多く見積りインスリン量を多く注射したため、低血糖を起こしてしまったという患者さんとお話をしました。

カーボカウントを実践してみたいという方は、専門家への相談とある程度トレーニングをすることが重要となります。主治医にご相談ください。
自分に合った、続けられる食事療法を見つけましょう。

執筆者紹介

about-photo01

管理栄養士・糖尿病療養指導士
加藤知子
URL: http://shokusupport.com

急性期の病院勤務を経て、外来栄養指導や訪問栄養指導に携わっている。現在は透析クリニックにて、通院患者さんの栄養状態の管理や食事相談を担当している。 WEBサイト・雑誌・書籍へのレシピ提案も精力的に行っている。


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