オメガ3脂肪酸(ω-3脂肪酸)の1日500mg以上の摂取で糖尿病網膜症の発症リスクを抑制?

糖尿病の合併症のひとつ「糖尿病網膜症」

こんにちは!Welbyメディアの南です。

今回は「糖尿病網膜症」に関する研究結果のエントリーです。
みなさんは「オメガ3(ω-3脂肪酸)脂肪酸」という言葉をご存知でしょうか。オメガ3脂肪酸は体内で生成することができない必須脂肪酸のひとつです。摂取する事によってダイエット、美肌などの美容効果が見込めることからこの成分を豊富に含んだサプリメントや健康食品が多く販売されています。

今回、行われた研究結果によってオメガ3脂肪酸が医学の観点から効果のある成分だと判明しました。具体的には、オメガ3脂肪酸を積極的に摂取することが「糖尿病網膜症」の発症リスクを低下させる、という内容です。本エントリーではその試験の内容や「糖尿病網膜症」、オメガ3脂肪酸に関する情報をご紹介いたします。

1.糖尿病の合併症のひとつ「糖尿病網膜症」

糖尿病の合併症のひとつ「糖尿病網膜症」

糖尿病の合併症のひとつ「糖尿病網膜症」

糖尿病」を罹患することにより高血糖状態が続くと、様々な症状を引き起こす可能性があります。これらは糖尿病合併症と呼ばれており、「糖尿病性腎症」「糖尿病性神経障害」そして「糖尿病網膜症」の3つの合併症があります。

糖尿病網膜症」は、名前から連想できるように失明のリスクがある疾患です。高血糖の影響で網膜の血管が傷つくことによって、血管のつまりや変形、悪化すると出血を引き起こします。はじめのうちは自覚症状がないので罹患したことに気が付きにくいですが、放っておくと視野が狭くなったり、視界に黒いゴミの様なものがちらつく「飛蚊症」という症状が起きたりと、日常生活を送るうえで危険な状態になってしまう可能性があります。「糖尿病網膜症」に関する詳細な情報は下記のエントリーで詳しく記載していますのでご参照ください。

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2.必須脂肪酸オメガ3脂肪酸とは?

必須脂肪酸「オメガ3脂肪酸」とは?

必須脂肪酸「オメガ3脂肪酸」とは?

オメガ3脂肪酸は(多価不飽和)脂肪酸のひとつで、必須脂肪酸に区分されている成分です。必須脂肪酸とは、体内での生成ができないため、体外からの摂取が必要な脂肪酸の総称です。具体的にはα-リノレン酸、DHA、EPAなどのことを指します。他の必須脂肪酸としては、オメガ6脂肪酸があります。

3.オメガ3脂肪酸を1日500mg以上摂取することで糖尿病網膜症の発症リスクが48%低下

オメガ3脂肪酸を1日500mg以上摂取することで糖尿病網膜症の発症リスクが48%低下

オメガ3脂肪酸を1日500mg以上摂取することで糖尿病網膜症の発症リスクが48%低下

今回のRCT(ランダム化比較試験:偏りを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法)はオーガスト・ピー・イ・スニェール生物医学研究所(Institut d’Investigacions Biomèdiques August Pi i Sunyer、IDIBAPS)病院クリニック(スペイン、バルセロナ)のAleix Sala-Vila氏らによって行われました。2003年~2009年の期間にスペインに在住した成人の男女を対象とし、地中海食による心血管疾患の予防効果の検討を目的とした研究試験です。

試験は、対象者を以下の3つの群に分けて行われました。
①地中海食をエクストラバージンオリーブ油で補強した群(オリーブ油群)
②地中海食をナッツ類で補強した群(ナッツ群)
③すべての脂質を制限した群

今回はこの試験における対象のうち、55歳~80歳の2型糖尿病の患者さん3,482例(男性48%、平均年齢67歳)の解析が行われました。解析の結果、オメガ3脂肪酸の摂取量(※)が推奨値を超えている方は、そうでない方に比べ「糖尿病網膜症」の新規発症リスクが48%低いことが判明しました。
※500mg/日(米国心臓協会が推奨)

(参考:The JAMA Network

4.注目されたきっかけは「イヌイットに関する研究成果」

注目されたきっかけは「イヌイットに関する研究成果」

注目されたきっかけは「イヌイットに関する研究成果」

オメガ3脂肪酸への注目は、1972年にイヌイットに関する研究結果の発表がなされたことに起因します。イヌイットは地下に永久凍土が広がるツンドラ地帯に住む民族です。イヌイットの生活圏は気温が低いため野菜が育ちにくく、主にアザラシやホッキョクグマ、クジラなどの肉を中心とした食生活を送っています。特にアザラシは脂肪が多いことで有名で、脂肪の高い食べ物を頻繁に食べることは、「糖尿病」や「動脈硬化」などの生活習慣病を引き起こす可能性を高めます。しかし、イヌイットの血液などを調査したところ、血液はサラサラで、中性脂肪や血中コレステロール値も正常でした。

この結果の主たる理由はオメガ3脂肪酸にありました。魚(特に背の青い“青魚”)にはDHAやEPAなどオメガ3脂肪酸が豊富に含まれます。主食が魚のアザラシやホッキョクグマの体内にはオメガ3脂肪酸が溜まっており、またそれらを食べるイヌイットの体内にもオメガ3脂肪酸が蓄積されていたのです。

(参考:わかさの秘密

5.オメガ3脂肪酸の摂取により期待できる効果

オメガ3脂肪酸に関する研究は様々なものがあります。継続的に摂取する事によって、下記の様な効果が期待されることがわかってきており、その一部をご紹介します。

心筋梗塞や虚血性心疾患など心血管疾患の予防効果

(出典:Effects of omega-3 fatty acids on cardiovascular risk factors and intermediate markers of cardiovascular disease.

中性脂肪、血中コレステロール値の減少

(出典:Docosahexaenoic acid supplementation, vascular function and risk factors for cardiovascular disease: a randomized controlled trial in young adults.

心機能の活性化

(出典:18-HEPE, an n-3 fatty acid metabolite released by macrophages, prevents pressure overload–induced maladaptive cardiac remodeling

炎症の抑制

(出典:ω3系脂肪酸由来の抗炎症性代謝物の構造と機能

6.オメガ3脂肪酸をより多く摂取できる食材は?食材別の含有量一覧

オメガ3脂肪酸をより多く摂取できる食材は?食材別の含有量一覧

オメガ3脂肪酸をより多く摂取できる食材は?食材別の含有量一覧

上記の通り、オメガ3脂肪酸は健康において様々な効果が期待されます。では、オメガ3脂肪酸を含んでいる食材にはどんなものがあるのでしょうか?
文部科学省が脂肪酸成分表編というものを出しており、可食部100gあたりのオメガ3脂肪酸の含有量を、食材別・調理方法別に確認することができます。今回はこちらを参照し、オメガ3脂肪酸の含有量が多い食材、比較として類似食材をピックアップしてご紹介いたします。

魚類
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油類
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豆類
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種実類
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おわりに

今回はオメガ3脂肪酸に関する研究結果、ならびにオメガ3脂肪酸に関する情報をまとめて紹介致しました。もちろんオメガ3脂肪酸だけ摂取していればよい、ということではありませんが、日々自分たちがどんな食事(栄養)を摂っているのか理解し、足りていないものを補うことは健康的な生活を送るうえで非常に重要です。
Welbyメディアでは生活習慣病の患者さんにおすすめの食事メニューなどを紹介しています。美味しくて健康的な食生活を送りたい方は必見の記事なので、是非ご参照ください。

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参照サイト:「総合医療」情報発信サイト


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