糖尿病は完治するの?~糖尿病の完治を目指すために必要なこと~

糖尿病は完治するの?~糖尿病の完治を目指すために必要なこと~

こんにちは!Welbyメディア編集の海老澤です。

生活習慣病といえば、「糖尿病」「高血圧」「脂質異常症」「肥満」などが代表的な疾患、症状ですが、今や「糖尿病」の患者さんの数は316万6,000人に及び、過去最高患者数を更新する程、年々増加傾向にあるといわれています。

出典:「2014年患者調査の概況」(厚生労働省)

近年、「糖尿病」の治療は変化を見せ、多くの研究が行われています。
様々なテレビ番組や雑誌などで「糖尿病」の特集が組まれて、都度話題になるように、「糖尿病」や高血糖が気になる人はたくさんいます。

糖尿病」は食事や運動などの生活習慣を原因としているため、生活習慣の改善ができなければ一生付き合っていく病気であるというイメージがありますが、本当にそうなのでしょうか。
本エントリーでは、はたして「糖尿病」は完治するのか?そして、完治のためには何が必要なのか?をご紹介します。

1.糖尿病は完治するの?

糖尿病」は完治できる病気なのでしょうか?まずは「糖尿病」の種類と原因を一緒に確認していきましょう。

1-1. 1型糖尿病と2型糖尿病の違い

糖尿病には、1型糖尿病と2型糖尿病の2種類があります。大きな違いは、「糖尿病」を罹患する原因が、先天性(遺伝的体質)であるのか、生活習慣によるものかということです。

(関連記事:1型糖尿病と2型糖尿病って何が違うの?~糖尿病の症状・原因・治療の解説~

日本人では「糖尿病」の患者さんの95%が「2型糖尿病」といわれ、「糖尿病」になるほとんどの原因は生活習慣といえます。
そのため、生活習慣の改善によって、血糖値HbA1cなどの数値が下がることにより、「糖尿病」の状態から脱することが可能です。

対して「1型糖尿病」は、先天性であるため、完治することは難しいといわれています。
そのため、一度「1型糖尿病」になると、一生病気と付き合っていく必要があるとされています。「1型糖尿病」の患者さんは血糖値をコントロールするためにインスリン療法などを続ける必要があります。
「1型糖尿病」の治療のイメージが先行していることで、「すべての糖尿病は完治しない」という認識を持っている方も多いかもしれません。

しかしながら、「2型糖尿病」は、前述したように、生活習慣が原因であるため、患者さんやご家族、医師と相談しながら、血糖コントロールを行うことで改善させていくことが可能であるといわれています。

1-2. 数値上では「2型糖尿病」は完治可能

糖尿病」を診断する上で、血液検査を行い、各検査値を測ります。

■糖尿病の診断基準

糖尿病の診断基準は早朝空腹時血糖値や75gOGTT、随時血糖値、HbA1cなど様々な検査によって定められています。血糖値は食事の時間によって大きく左右されるので、このように色々なパターンで血糖値を測定します。
詳細はかかりつけ医にご相談ください。
なお、各種検査値については、下記エントリーをご覧ください。

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■血糖コントロール目標

血糖コントロール目標は、患者さんの年齢や病態などを考慮して、個々に設定されますが、おおよそのHbA1cの数値の目標は以下の通りです。

目標 血糖正常化を
目指す際の目標
合併症予防のための
目標
治療強化が困難な
際の目標
HbA1c(%) 6.0未満 7.0未満 8.0未満

糖尿病」の完治を目指す場合、これらの糖尿病の診断基準である、血糖値やHbA1cの値を正常値に近づけていくことが大切となっていきます。

1-3. 糖尿病は初期発見が肝心

糖尿病」は初期の段階で見つけられると、完治する可能性が高い病気です。ところが「糖尿病」は、初期の段階では自覚症状がなく、症状が出ているときには進行している可能性があるため、初期で見つけることは難しいといえます。

そのため、健康診断で血糖の数値に注意する結果が出たときに、すぐに生活習慣を改め、食事療法と運動療法を取り入れることが鍵となります。早い段階に治療を行うことで、「糖尿病」を未然に防いだり、軽度の糖尿病であれば改善する可能性は十分にあるのです。

しかしながら、「糖尿病かもしれない」と思っても、体に具体的な不調が出ていないと、長年の習慣をいきなり変えることは難しいと思います。
また、不調が出ていないために、「自分は大丈夫だろう」と放置する方も多くいるようです。
血糖値が高い状態は、糖尿病予備群や境界型糖尿病といわれ、時間の問題で糖尿病へと進行していきます。
糖尿病」を発症すると多くの合併症の心配をしなければならないので、1日も早く血糖コントロールを心がけられると良いですね。

2.2型糖尿病を完治させるための治療

糖尿病」の治療というと、「インスリン療法」が真っ先に思い浮かぶ人が多いかもしれません。
具体的にどのような治療法があるのか確認しておきましょう。

2-1. 薬物療法

糖尿病」の薬物療法には主に以下のものがあります。

■インスリン療法

インスリン分泌の状態が悪い場合に、血糖をコントロールする目的で用いられます。食事直前に自分で皮下注射をします。

インスリン療法は変化を見せていて、これまで治療の最終手段としてインスリン療法が行われていましたが、近年ではまだインスリンが分泌されているときに、すい臓を休める目的でインスリン療法を短期集中的に行い、血糖値を下げる使い方もされるようになりました。

■血糖降下薬(血糖値を下げる薬)

糖尿病」の治療で使われる薬には、「インスリンの分泌を促す」「インスリンの効きを良くする」「食後の血糖の上昇を抑える」といった性質の異なる薬があり、さらに作用機序の異なるものに分類されます。そのため、患者さんの個々の状態によって、薬が選ばれます。この薬がいい!と一概にはいえないため、自分に合う薬を見つけていくことが大切です。

2-2. 食事療法

食事療法の目的は、栄養バランスの取れた食事をすること、カロリーを抑えること、糖質を制限することです。

食べるものはインスリンの働きに直結します。バランスの取れた食事は、健康な体を作ります。
栄養素のバランスをとり、脂肪の多い食べ物をあまり過剰に採らないようにすれば、中性脂肪などの検査値が上がり「動脈硬化」などを原因とした心血管リスクをさげます。

また、カロリーを抑えることは体脂肪を下げたり、肥満を改善につながります。

そして「糖尿病」の患者さんにとって、一番大切な食事療法は「糖質制限」です。
近年は糖質制限ダイエットが流行していることもあり、ダイエットだけではなく健康維持のために取り入れている人も多くいます。
糖尿病」の患者さんや血糖値を気にしている人は積極的に糖質制限を行っていくようにしましょう。
糖は多くの食べ物に含まれていて、体内に入るとエネルギーへと変わります。車でいうとガソリンです。
現代人は昔に比べて、仕事の変化や交通機関の発達により、エネルギーを多量に使う必要がなくなっているのに、飽食のため糖を過剰摂取している傾向にあります。
患者さんの状態によって異なりますが、糖質制限によって血糖コントロールが可能なため、無理のない範囲で取り組んでいくことが推奨されています。

2-3. 運動療法

運動をすると血糖値が下がり、体脂肪を減らすことや「肥満」の解消につながります。
運動をすると、インスリンの反応が良くなり、体内にある余分な糖も消費されるので、医師から運動が禁止といわれていない方を除き、積極的に取り入れてはどうか。

3.糖尿病はダイエットと似ている!?

極端ではありますが、「糖尿病」とダイエットの考え方は似ています。
ダイエットで体重を落としても、油断するとまた体重が元に戻ってしまい、また食事制限や運動をする…ダイエットをしている人はこのサイクルを繰り返している人が多いですよね。

なぜ太ってしまったのか原因を突き止め、できるものを続けていかなくては、体重は戻ってしまうので、ダイエットを一生しなくても良いという状態、病気でいえば完治させることは難しいように思います。

ダイエットが成功した人は、原因を根本から取り除き、常に意識した生活を送っているので、「糖尿病」も同じように考え、数値に左右されストレスを抱えるのではなく、原因である生活習慣を改め、続けていける方法を見つけることが大切です。

一般的に生活習慣病と呼ばれる「糖尿病」は、根本的な原因である生活習慣を改善できなければ完治が難しいといわれています。しかし、ダイエット同様生活習慣を改善すれば完治できる可能性は高くなります。

3-1. 完治させるために取り組むこと〜食事編〜

食事療法や運動療法が「糖尿病」の治療では重点的に行われます。医師と相談の上、患者さん自身に合った方法で行うようにしましょう。

■食事療法のすすめ

炭水化物は、摂取すると血液中の糖質を急激に増やし、インスリンが分泌されることで、体内に取り込まれエネルギーとなりますが、「糖尿病」の患者さんは、インスリンの分泌が正常ではないため、上手に糖を取り込むことができません。

取り込まれなかった糖が血液中で過剰にあると、血糖値が高い状態であるといえます。

その結果、「糖尿病」は「動脈硬化」や「糖尿病網膜症」などの合併症を招いていってしまうのです。

そこで大切なのが摂取する糖質をコントロールすることです。
糖質制限というと難しく聞こえますが、お米や麺類をまず控えることから始めます。
3食すべて主食をなしにするとストレスを抱えてしまうので、まずは量を減らすか、1食だけお米をなくすなど、続けられることから始めるようにします。

ウェルビーでは、「糖尿病」の患者さんにおすすめのレシピを紹介していますので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

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3-2. 完治させるために取り組むこと〜運動編〜

■運動療法のすすめ

糖尿病」の患者さんにおすすめの運動は、全身を使う有酸素運動です。

具体的には、
・ウォーキング
・プールでの水中歩行
・ラジオ体操
・サイクリング
です。

マラソンなどの激しい運動をいきなり行うのではなく、軽い負荷であることが重要です。
毎日30分から始めて、徐々に習慣としていきましょう。
検査値の状態や体形などにより、推奨される運動の種類やが異なるため、詳細はかかりつけ医にご確認ください。

補足:マッサージやストレッチも忘れずに
年齢を重ねていくと、膝や腰、筋肉の痛みなどの痛みがある患者さんも多いと思います。
体に痛みがあると、体を動かすこと自体が億劫になってしまったり、困難である場合が多いため、毎日少しずつ、お風呂上がりのストレッチやセルフマッサージを習慣としてみて下さい。

また、足裏マッサージもおすすめです。足の裏には多くのツボがあり、体の様々な部位の反射区がありますが、どこか1箇所のツボを押すのではなく、はじめのうちは全体を揉んでみて下さい。
固かったり、ゴリゴリと音がする場合が多いので、まずは揉んでほぐしてあげることから始めましょう。
足裏ローラーを使うのとかんたんで良いですね。マッサージが終わったら白湯を飲むことを忘れずに。

4.まとめ

糖尿病」は2型糖尿病であれば、血糖の数値を正常値まで戻すことができれば、「糖尿病」を脱することが可能です。しかしながらダイエットと一緒で、維持していくことがとても大切です。

そのために自分で生活習慣の改善を続けていける方法を見つけていくことが重要です。

ウェルビーでは運動や食事の管理を継続的に行えるよう、記録ができるスマートフォンアプリ「Welbyマイカルテ」の使用をおすすめしています。
このアプリは、血圧、血糖値、体重のほか、運動や食事、薬の内容などをかんたんに記録できるだけではなく、自動でグラフ化してくれるので、分かりやすく、続けられることが特徴です。
また、医師や栄養管理士などとデータを連携できるので、アドバイスをもらうこともでき、安心して記録を続けていくことができます。
医師から直接勧められることも多いアプリなので、ぜひご活用ください。以下から無料でダウンロードが可能です。


著者紹介

海老澤 由依

Welbyメディアライター

身内ががんになったことをきっかけに、医療、健康に強い関心を持つ。運動不足と不摂生な生活を自覚し、生活習慣病予防のために最近ヨガやウォーキングに目覚める。また重度の腰痛持ちのため、日々のストレッチと骨盤ベルトは欠かせない。趣味は史跡・温泉地巡りと高校野球観戦。


本記事は、医療・健康に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証したり、標ぼうするものではなく、また医師・医療従事者等による情報の提供は、個別具体的な患者に対する診断・治療行為ではありません。本メディア上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。


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