「糖尿病」よりはるかに危険な「糖尿病合併症」 ~高額な医療費や生活の質が下がることも~

「糖尿病」よりはるかに危険な「糖尿病合併症」 ~高額な医療費や生活の質を下がることも~

こんにちは!Welbyメディア編集の高橋です。

糖尿病」は血液中の糖分濃度を下げるインスリンがうまく機能しないため、血糖値が急激に上昇し高血糖が続く症状です。「糖尿病」の治療を行わなかったり、うまくいかなかったりして、高血糖の状態が続くと身体の色々な部分に負担をかけます。その結果、「糖尿病の合併症」になるのです。

「糖尿病」の治療とは「糖尿病」ではない状態になるために血糖などをコントロールすることだけではなく、合併症への進行を予防することでもあります。合併症対策をするためには、まずは「糖尿病」の合併症について詳しく把握することが大切です。

本エントリーでは、「糖尿病」合併症の種類や症状などを解説します!

1.糖尿病合併症の種類

「糖尿病」の合併症の種類は急性合併症と慢性合併症の大きく2つに分けられます。
それぞれの特徴を解説します。

1-1. 急性合併症

急性合併症はすぐに適切な治療を行わなければ生命をおびやかす症状が特徴です。症状を把握し、もしもの場合にすぐに対処できるよう準備する事とあわせて、急性合併症につながる高血糖を起こさないよう予防することが重要です。
異常な高血糖により起こる急性合併症の種類について説明します。

(1)糖尿病ケトアシドーシス

■糖尿病ケトアシドーシスとは?

「糖尿病ケトアシドーシス」は、主に「1型糖尿病」の発症や、適切にインスリン注射が打たれなかった場合に起こる可能性が高い合併症です。
アシドーシスとは血液が酸性に傾いている状態のことです。インスリン不足で十分に血糖値が下がらず、エネルギーとして血糖が使えないと、代わりに脂肪が使われます。エネルギーに使用される脂肪が分解されるときに血液中に増えるケトン体という物質がアシドーシス(血液が酸性に傾く)の原因のため、「糖尿病ケトアシドーシス」と呼ばれます。
「糖尿病ケトアシドーシス」が起こると、重い脱水状態になることが特徴です。急激なのどの渇き、大量の尿、倦怠感、腹痛、吐き気などの症状がでた場合は注意が必要です。症状がひどい場合には意識を失い昏睡状態になることもあります。

■ペットボトル症候群 / 清涼飲料水(ソフトドリンク)ケトーシス

ペットボトル症候群

ペットボトル症候群


また、「ペットボトル症候群」ともいわれる清涼飲料水(ソフトドリンク)ケトーシスを発症する人も増えているといわれています。
清涼飲料水には単純糖質という吸収の良い糖質が含まれていることが多く、これらを1日の内で大量に飲むことにより急激に血糖値が上昇し、昏睡を起こすこともあるのです。ジュースだけでなくスポーツドリンクにも糖質が含まれていることを認識し気をつける必要があります。

(2)高浸透圧高血糖症候群

「高浸透圧高血糖症候群」は、「2型糖尿病」で高齢な方に多い傾向があります。症状の特徴は「糖尿病ケトアシドーシス」と同じく重い脱水症状です。脳血管障害や、手術や薬など治療の影響によりインスリン作用不足が起こった際に高血糖になることが原因で発症します。

「糖尿病ケトアシドーシス」との大きな違いは、症状が表れるまでの時間です。「高浸透圧高血糖症候群」は、高血糖になった途端すぐに症状が表れるのではなく、数日経ってから発症するといわれています。

(3)感染症

免疫機能などが低下し、血流障害のある「糖尿病」の人は感染症にかかりやすい状態です。感染症とはウイルスによって発症する症状で、風邪・肺炎・膀胱炎・皮膚炎など種類は多くあります。

糖尿病」の治療をしながら感染症を発症すると、感染症の症状が重症化する可能性が高く、一度重症化してしまうと回復にも時間がかかるため注意が必要です。また、血糖値も感染症にともなって上昇することがあるため、より慎重な血糖値のコントロールが求められます。

1-2. 慢性合併症

一般的に糖尿病合併症とは慢性合併症を指している場合が多くあります。慢性合併症は発症までに期間があることが特徴です。
高血糖がすぐに反映される急性合併症とは違い、高血糖が長い期間続くことによって慢性合併症が起こります。しかし長い期間高血糖の状態で日常生活をおくると、血管や神経、臓器に負担がかかり、急性合併症と同じく、生命をおびやかす事態になる可能性があります。
慢性合併症は大きく2つに分けられます。血管障害とその他の合併症です。

(1)血管障害

・細小血管障害:細い血管に影響する合併症(網膜症、腎症、神経障害など)
・大血管障害:太い血管に影響する合併症(動脈硬化による脳梗塞、狭心症・心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症など)

(2)その他の合併症

・白内障、緑内障
・胆石症
・感染症 など

上記が「糖尿病」による合併症の種類の紹介です。次項では「糖尿病性三大合併症」と呼ばれる合併症について紹介します。

2.糖尿病性三大合併症

血管障害のひとつである細小血管障害には代表的な症状が3つあります。目に起こる合併症、腎臓に起こる合併症、神経に起こる合併症です。これらの症状をあわせて「糖尿病性三大合併症」といいます。

(1)糖尿病性網膜症

:視力障害の原因

(2)糖尿病性腎症

:尿毒症の原因

(3)糖尿病性神経障害

:手足のしびれや痛み、自律神経障害による全身不調

それぞれの症状などの詳細に関しては別エントリーで紹介します。

3.おわりに

糖尿病」の合併症を発症すると、生活の質(QOL)が低下するだけではなく、命に大きく影響するリスクが高まります。
糖尿病」は治療と自己管理を確実に行うことで元気に日常を過ごすことができます。しかし合併症を起こすと合併症に対する更なる治療が必要になり、疾患によっては大きな医療費がかかったり、日常生活での不便・不快を患うことになりかねません。
そうならないためにも、合併症の危険を把握し、正しい「糖尿病」の治療・自己管理が重要です。


著者紹介

高橋 結

Welbyメディアライター

複数の医療系メディアのライターに従事。
特に公衆衛生やアレルギーなどの領域や処方薬関連のトピックを得意とする。

自身が自律神経の不調を経験したことから脳の仕組みや生活習慣病に興味を持つ。
社会人と並行として大学で心理学・医療・健康・教育と幅広く勉強中。


本記事は、医療・健康に関する知識を得るためのものであり、特定の治療法、専門家の見解を推奨したり、商品や成分の効果・効能を保証したり、標ぼうするものではなく、また医師・医療従事者等による情報の提供は、個別具体的な患者に対する診断・治療行為ではありません。本メディア上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねます。すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。本コンテンツに関するデータ、掲載内容、出演/監修者等の所属先や肩書、提供先の企業/団体名やリンクなどは掲載当時のものです。


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